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2008 年度 実績報告書

4次元MRIによる嚥下運動の解明と病態モデルの立案

研究課題

研究課題/領域番号 18659605
研究機関昭和大学

研究代表者

森 紀美江  昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (20210114)

研究分担者 道脇 幸博  昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (40157540)
高橋 浩二  昭和大学, 歯学部, 教授 (40197140)
山下 夕香里  昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (50260906)
キーワード歯学 / 情報工学 / 生体機能利用 / 生理学 / リハビリテーション
研究概要

軟組織の描出に優れ繰り返しの検査が可能なMRI装置を用いて、嚥下運動の3次元方向からの観察とシミュレーションロボット(以下嚥下ロボット)を開発し、嚥下障害患者の新たな治療法の開発を行うことを目的に研究を行うことした。近年、脳血管疾患などが原因で嚥下障害を発症する患者が増加してきているが、嚥下運動様式については嚥下障害の病態のみならず正常な嚥下運動の解明も不十分である。これは、嚥下運動が直視できないこと、解剖学的に複雑な構造であること、高速な反射運動であることなどに起因する。そこで嚥下メカニズムの力学的検証ができる嚥下ロボットの開発を行ない、舌、軟口蓋、舌骨および喉頭蓋を再現することで嚥下運動の解析を行った。その結果、舌背と舌根の運動時間と変位の関係は、舌背は食塊通過時に窪みを作り、食塊を押し出すよう隆起し、最大変位量は14mmであった。舌根は食塊通過時に舌背よりも0.4sec遅れて窪み始め、変位量は最大8mmであった。軟口蓋の運動は、原点からX軸方向へ64.5mm、72.1mmの点において、軟口蓋の上昇量が最も大きく、それぞれ2.4mm、6.5mmであったが、上昇開始時間と上昇が終了し元に戻り始めた時間はほぼ同時であった。舌骨は概ね水平状態を保ちながら15mm挙上して前方に18mm突出した後、反時計回りの楕円を描いてほぼ元の位置に戻った。喉頭蓋先端の軌跡は8字型で舌骨が前方に突出し始めるとほぼ同時に約20mm急降下していた。喉頭蓋根元の軌跡は時計回りの三角形型であった。舌骨に対する喉頭蓋の根元は水平移動のみ、先端は水平移動と回転移動の組み合わせであることが明らかになった。嚥下ロボットを用いた本研究では、嚥下運動時の舌や軟口蓋などの動きの数値化、動きを時間軸で明らかにすることが可能であった。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (9件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 舌根を半分以上切除した症例に対する再建後の嚥下機能の検討2008

    • 著者名/発表者名
      吉本世一
    • 雑誌名

      頭頚部癌 34

      ページ: 419-423

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 歯学部における体験型言語実習-言語検査実習の紹介-2008

    • 著者名/発表者名
      山下夕香里
    • 雑誌名

      日本歯科医学教育学会雑誌 24

      ページ: 110-114

    • 査読あり
  • [学会発表] 嚥下のメカニズム解明のための嚥下ロボットの開発2009

    • 著者名/発表者名
      菊池貴博
    • 学会等名
      第14回ロボッテクスシンポジア
    • 発表場所
      登別
    • 年月日
      2009-03-17
  • [学会発表] 超音波診断装置を用いた口蓋化構音の舌運動の観察-機能性講音障害1例について-2008

    • 著者名/発表者名
      山下夕香里
    • 学会等名
      第53回日本音声言語医学会総会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      20081023-20081024
  • [学会発表] 嚥下のメカニズムを解明するための嚥下ロボットの開発2008

    • 著者名/発表者名
      菊池貴博
    • 学会等名
      第26回ロボット学会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20080909-20080911
  • [学会発表] 母音発音の器官形状再現ロボット開発2008

    • 著者名/発表者名
      三竿太志郎
    • 学会等名
      第26回ロボット学会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20080909-20080911
  • [学会発表] ヒューマノイド型ロボットによる母音発音時の舌運動の再現 第53回日本口腔外科学会2008年10月20〜21日徳島2008

    • 著者名/発表者名
      道脇幸博
    • 学会等名
      第53回日本口腔外科学会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      2008-10-21
  • [学会発表] シンポジウム「嚥下機能とニューロサイエンス(5)ロボットの応用」2008

    • 著者名/発表者名
      道脇幸博
    • 学会等名
      第14回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2008-09-13
  • [学会発表] 嚥下のメカニズムを解明するための嚥下ロボットの開発-中咽頭の開発と各器官の協調動作-2008

    • 著者名/発表者名
      菊池貴博
    • 学会等名
      第14回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2008-09-13
  • [学会発表] 3次元CGとシュミレーションロボットによる嚥下運動のメカニズム解明2008

    • 著者名/発表者名
      道脇幸博
    • 学会等名
      第62回日本口腔科学会総会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2008-04-17
  • [学会発表] ロボットによる母音発音時の舌運動の再現2008

    • 著者名/発表者名
      道脇幸博
    • 学会等名
      第62回日本口腔科学会総会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2008-04-17
  • [図書] 歯学生のための摂食・嚥下リハビリテーション学2008

    • 著者名/発表者名
      高橋浩二
    • 総ページ数
      91-93
    • 出版者
      医歯薬出版

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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