本年度は分光放射照度計のソフトウェアの確認作業と共に歯周組織における反射型近赤外線吸収スペクトラムの基礎的データの収集を継続している。 1)乾燥頭蓋による歯芽硬組織および歯槽骨の吸収スペクトラムの計測 分光放射照度計・ウシオ電機社製USR-40Vを用い乾燥頭蓋を用いて歯牙硬組織および歯槽骨の近赤外線領域における吸収スペクトラムを計測する。本計測機は300nm-1000nmの波長範囲を分解能3nmで計測が可能であり、近赤外線領域も十分な計測能力を持っている。また直接入射と折り返し入射のプローブを有しているが本年度は反射型の検討を行っている。また計測データは接続したPC上に保管し、表計算ソフト等により統計処理を行う。 2)ヒト歯周組織における吸収スペクトラムの計測 上記計測機を用い、ヒト歯周組織の吸収スペクトラムを反射光により計測する。本計測機のプローブは直径8mmであり、計測部位を移動させながら反射吸収をみる。 歯肉に関しては歯槽骨の裏打ちをもたない歯間乳頭部歯肉と歯槽骨を含む組織の計測を行い、基礎的データを得る予定である。
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