研究概要 |
ROS17/2.8骨芽細胞様細胞において,BSPmRNA量は1μg/mlのリポポリサッカライド(LPS)刺激で経時的に減少した。また,細胞をテステステロン(DHT,O^<-8>M,24h)で刺激してもBSPmRNAの発現は変化しなかったが,細胞内にアンドロゲン受容体(AR)を過剰発現させるとBSPmRNA量は増加した。 転写開始点から-108塩基対上流およびそれよりも上流のBSPプロモーター配列を含むルシフェラーゼコンストラクトの活性は,LPSにより抑制された。ROS17/2.8細胞内にARを過剰発現させると,-ll6塩基対上流およびそれよりも上流のBSPプロモーター配列を含むルシフェラーゼコントラストで転写活性が上昇した。 ゲルシフトアッセイの結果,FREおよび3'-FRE配列に結合する核内タンパク質は,LPS刺激後,経時的に減少した。cAMP応答配列(CRE)に対する結合は,LPS刺激後変化はないが,アイソトープ標識していない40倍濃度のCRE配列を加えると結合が減少した。CREおよびアクチベータープロテイン1/グルココルチコイド応答配列(AP1/GRF)とROS17/2.8細胞から抽出した核内タンパク質との結合は,コントロールおよびDHT(10^<-8>M,24h)刺激に比べて,ARを発現させた核内タンパク質で増加し,AP1/GREでは2本のバンドが認められた。抗体を用いたゲルシフトアッセイおよび免疫沈降法の結果,CRE配列にはリン酸化CRE結合タンパク質,ARおよびc-Fos,AP1/GRE応答配列にはARおよびc-Fosが結合していると考えられた。
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