研究課題/領域番号 |
18659638
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
今井 奈妙 三重大学, 医学部, 助教授 (90331743)
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研究分担者 |
辻川 真弓 三重大学, 医学部, 助教授 (40249355)
本田 育美 三重大学, 医学部, 助教授 (30273204)
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キーワード | Multiple Chemical Sensitivity / シックハウス症候群 / 化学物質過敏症看護外来 / 介入研究 |
研究概要 |
平成18年4月、以前から運営していた化学物質過敏症看護相談室の広報活動を強化し、化学物質過敏症の患者に対応できる相談室内の環境を整えた。また、10月には、アメリカ合衆国ダラス州テキサス市にあるEnvironmental Health Centerと化学物質過敏症の患者が暮らすコロニーを視察した。 広報活動の具体策としては、CS支援センター(患者支援団体)発行の会報上で当看護相談室を紹介し、相談室の利用と研究協力を呼びかけた。また、研究室のホームページ上でも看護相談室を紹介した。さらに、神戸、神奈川、三重で行った市民を対象とした4回の講演中にも、看護相談室について触れた。その結果、今年度中の相談件数は、メール40件(患者数40名)、電話5回(患者数5名)、学内カウンセリング30回(患者数16名)の利用状況となった。 看護相談室の空気環境を整えるために、HCHO濃度測定機器とTVOC濃度測定機器、空気清浄器を購入し、光触媒加工による対策も行った。現在、HCHO濃度が20ppb以下、TVOC濃度が70ppb以下を保てるようになり、化学物質過敏症の患者からも「研究室内の空気は気持ちが良い」と評価される環境となった。また、化学物質の測定機器は、相談室を訪れる患者の生活環境中の空気質を測定するのに役立っている。 アメリカにあるセンターと患者コロニーの視察では、診療や治療の状況、看護師の役割等について学ぶことができた。また、化学物質過敏症治療の第一人者である医師らとも交流することができ、看護相談室を運営していく上での有意義な情報を得ることができた。
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