研究課題/領域番号 |
18659667
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研究機関 | 群馬県立県民健康科学大学 |
研究代表者 |
益子 育代 群馬県立県民健康科学大学, 看護爆部, 講師 (40404917)
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研究分担者 |
大矢 幸弘 国立成育医療センター, アレルギー科, 医長 (80392512)
二村 昌樹 国立成育医療センター, アレルギー科, 研究員 (30470016)
林 啓一 帝京大学, 医学部, 助手 (10459323)
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キーワード | アトピー性皮膚炎 / 乳幼児 / 行動科学 / 患者教育 / スキンケア |
研究概要 |
アトピー性皮膚炎の乳幼児をもつ母親に対して看護師による行動科学的な介入を医師が行う薬物療法に組み合わせることで、アトピー性皮膚炎自体の改善効果および患者と家族のQOLを改善することを目的とした行動科学的教育プログラムを完成させた。これは、スキンケアの実践指導に加え、薬物療法、環境整備、育児スキルアップをねらった1泊2日の教育入院と、その後の看護師による外来支援3回による3ケ月間のプログラムである。また、介入期間中は、セルフモニタリングとして開発したスキンケア表(アトピーハンドブック)を記載する。 このプログラムを中等症以上の乳幼児とその母親を対象に行い、1泊2日教育プログラム参加後1カ月後の効果までを分析した。 【方法】:1泊2日教育プログラムに参加し、教育を受けた母親のうち参加後1カ月後に外来受診した24名に対してアンケート調査を実施した。 【結果】:1泊2日教育プログラム参加前のかゆみと睡眠障害の程度は、1カ月後にはそれぞれ有意に改善していた(p<0.01)。また開始前と終了時では有意に改善していた皮膚の状態についても(p<0.01)、1カ月後に有意な変化は認められなかった。その一方で半数以上の参加者が1ケ月間でステロイドの使用量は減少し、保湿剤の使用量は増加したと感じていた。 【結論】1泊2日教育プログラムに参加することで、長期的に皮膚状態を改善することができ、なおかつステロイド使用量も減少させる可能性があると考えられた。さらに3カ月後の分析を進めると共に、次の課題としてランダム化比較試験による検証へと移行した。
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