• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

微細プロセスにおいても製造容易なコンフィギャラブルプロセッサ

研究課題

研究課題/領域番号 18680005
研究機関京都大学

研究代表者

小林 和淑  京都大学, 情報学研究科, 准教授 (70252476)

キーワードばらつき / プロセッサ / FPGA / Variation aware / 微細プロセス
研究概要

昨年度は,48×48のアレイを有するFPGAの試作を行なった.CLBは,3mm×3mm角の領域に,規則的な形状で配置され,電源やクロックは最上層のメタルを用いてメッシュ状に配線し,クロックスキューやIRドロップなどによる変動要因を少なくするようにした.
本チップの測定結果より,ランダムで無相関なばらつきが支配的であることがわかった.このランダムばらつきを利用して,FPGAの歩留まりと速度を向上させるために,一旦すべてのチップに共通のコンフィグレーションを作成し,ばらつきに応じて,回路のクリティカルパスの配線経路を最適化する「クリティカルパス再構成手法」を採用することとした.ただし,従来用いられていた配線自由度(Fs)の低いスイッチブロックでは,クリティカルパスの再構成が困難である.ここでは,一般に用いられているFs=3をFs=6に増やしたスイッチを用いて,クリティカルパス再構成を行なうこととした.ベンチマーク回路に対して,クリティカルパス再構成を適用した結果,再構成により全体の分布が左によっており,速度が向上することがわかった.最適化前に50%の歩留まりであった点を見ると大きく歩留まりが向上している.ベンチマークのいくつかの回路に対して適用したところ,+3σの最悪遅延が,平均で2.58%向上し,最適化前と比べて歩留まりが30.13%向上した.また,あらかじめ複数のコンフィグレーションを作成する「複数コンフィグレーション」と比べて,クリティカルパス候補の数が多い回路に対して有効であることもわかった.提案手法は歩留まりを利用するため,歩留まりが大きければ,効果も大きくなる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] A 90nm 48x48 LUT-Based FPGA Enhancing Speed and Yield Utilizing Within-Die Delay Variations2007

    • 著者名/発表者名
      K. Kobayashi, K. Katsuki, M. Kotani, Y. Sugihara, Y. Kume, H. Onodera
    • 雑誌名

      IEICE Transacition on Electronics vol E90-C

      ページ: 1919-1926

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A 90 nm LUT Array for Speed and Yield Enhancement by Utilizing Within-Die Delay Variations2007

    • 著者名/発表者名
      K. Katsuki, M. Kotani, K. Kobayashi, H. Onodera
    • 雑誌名

      IEICE Transacition on Electronics vol E90-C

      ページ: 699-707

    • 査読あり
  • [学会発表] Best Ways to Use Billions of Devices on a Chip-Error Predictive, Defect Tolerant and Error Recovery Designs2008

    • 著者名/発表者名
      K. Kobayashi, K. Katsuki, M. Kotani, Y. Sugihara, Y. Kume, H.
    • 学会等名
      ASP-DAC
    • 発表場所
      ソウル
    • 年月日
      2008-01-25
  • [産業財産権] 半導体デバイス2008

    • 発明者名
      小林和淑 他
    • 権利者名
      京都大学
    • 産業財産権番号
      特願2008-026588
    • 出願年月日
      2008-02-06

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi