研究概要 |
本研究の目的であるRFID情報システムの信頼性を向上するために, まずはRFIDの安全性を考慮したプロトコルの基礎研究を行った. これは, センサーデバイスのようなアクティブなRFIDを含めたシステムの通信プロトコルを設計し, それらを, RFIDリーダを組み込んだ書架や, 医療応用のためのシステムに適用し, その履歴を元に安全性や信頼性を解析した. また, 引き続き医療応用のためのシステムにおいて大規模な実証実験を行い, 生活習慣病予防医療のような応用において必要となる要求を洗い出した : この実験において, さらに, 図書館におけるRFID応用においても試験的に適用した履歴をとり, 同時にSNSやWebのアクセス履歴のようなデータを同時に採取し, これらについて解析を行うことで, 安全性や個人情報への影響を調べ, 同時に読み取りミスなどの不安定要素に対する信頼性向上手法を提案した. さらに, これらのRFID情報システムが社会に与える影響について, 情報システム構築の観点ばかりではなく, 経済的視点や医療の視点といった社会応用的な視点から考察を加え, 真に世の中の役に立つシステムについての知見を得, 論文にまとめることができた.
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