研究課題
本研究課題では、これまでに研究代表者が主開発者として開発してきた全球エアロゾル輸送・放射モデルSPRINTARSをベースとして、全球エアロゾル分布予報モデルを構築し、数日先までの予報をIHI回計算して公開することを目的としている。本年度は、計算で使用する気象データ(風速・気温・比湿)や時空間変動する人為起源エアロゾル排出源データの取得・計算の実行・公開する図表作成をすべて自動処理するソフトウェアを開発し、これを毎日定時に運用するテストを開始した。ネットワークや計算機の不具合が生じない限りは、すでに正常に運用できることを確認した。また、新規購入した計算機を使用して、予報精度向上のためのモデルの改良を行った。特に、モデル内部のパラメータのみで排出量を計算する土壌性エアロゾル(黄砂を含む)の大気中での輸送が予報モードでも適切であるかを検証した。また、SPRINTARSはこれまで気侯モデルとして、主に季節や年といった長い時間スケールの現象を解明するために開発・改良されてきたため、数日間という短い時間スケールでも適切にシミュレートが可能であるかに注意を払いながら改良を進めた。さらに、予報を公開するためのホームページの構築作業を行い、予報精度の検証が終了次第公開できるように準備を行った。一般向け・研究向けおよび日本語・英語のページを作成し、用途に応じた閲覧が可能であるようにホームページをデザインしている。また、日本語の一般向けページでは、全国各地のエアロゾル週間予報を簡単に見られるようにしている。今年度の研究成果を2編の論文として発表した。
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Geophysical Research Letters 34
ページ: doi:10.1029/2006GL028349
Proceeding of AMS 12th Conference on Atmospheric Radiation
ページ: 7.4 (4)