研究課題
発展が見込まれる3次元フォトリソグラフィを先駆けて活用し、高機能MEMSデバイスを開発する。外部研究グループと一緒に、新しい試みを行った。(1)関西大学の青柳教授らと、自立カンチレバーと組み合わされたMOSFET容量センサを製作した。垂直壁にレジストを均一性良く成膜することが要求された。新しい系であった。サンプルの走査速度を増加させることが、膜の均一性を向上させた。通常のアライナを用いてパターニングできることを示した。(2)電子デバイスの実装において、立体配線を行う試みに3次元フォトリソグラフィを適応した。コーナは丸みのあるサンプルになる。実際のプラスチック材料に適用すると未知の現象が観察された。今後も、他大学と協力していく。別の専門をもつ研究者らによる、新しいMEMSデバイスを志向したアプリケーション研究が芽生える形となった。成膜の他に、パターニング技術の向上を進めた。(1)位相シフトマスクによる、3次元版の高解像度化を検証した。マスクの互いに隣り合う領域を通った光は位相が180°変化する。回折で重なった領域で光は打ち消しあい暗部を形成する。干渉条件は光伝搬で保存される。200μmのキャビティ底部でも5μmの細線パターンが得られた。(2)斜め露光によるユニフォミティ向上を検証した。通常の垂直光照射を利用した場合、斜面に入射する光はcosθのファクタだけ光強度密度が目減りする上に、レジスト膜内部への光透過率が減少する。斜面へのパターン転写に問題が生じることが多い。55°の斜面に対して35°の斜め露光を行うと、上面と底面の入射角は35°、斜面の一つは20°となる。斜面の方がパターニングし易くなる。3次元構造全体ではオーバ露光を防ぐことになる。デザイン通りのパターンサイズが得られ易い結果も得た。凸部コーナのレジスト溜りに対してもパターンを抜き易く、斜め露光を2回行った方が少ない露光量で済むことも分かった。
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