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2007 年度 実績報告書

西アフリカにおける精霊の森を含む景観の歴史的成因と生物・文化多様性の保全

研究課題

研究課題/領域番号 18681036
研究機関京都大学

研究代表者

山越 言  京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (00314253)

キーワードGIS / アニミズム / 森林保全 / 植民地期 / 鎮守の森 / 伝統宗教 / 共有地 / 生態史
研究概要

本研究課題では、村落の周辺に広がる小森林の成因およびそれら森林の増加/減少に関して活発な論争が進行中の西アフリカ・ギニア共和国の南部森林地域において、森林の成立、維持に関する歴史的変遷と人為的働きかけのメカニズムを明らかにし、現在それらの森林が果たしている保全上の意義および、森林を舞台とした伝統文化の継承・維持に寄与する意義を明らかにすることを目的とする。初年度の調査によって、村落周辺の森林の歴史的な被覆状況の実証的な推定のためには、19世紀後半以降この地域を様々な理由で訪れたヨーロッパ人が残したさまざま資料(日記、政府への報告書、写真、映像など)が重要となることが分かった。本年度は、さまざまなアプローチによってこれらの資料の収集、分析に集中した。昨年度オランダ・ライデン自然史博物館の協力で実現した、1960年代のアムステルダム大学西アフリカ遠征隊が残した16mmフィルムの電子化作業を継続し、内容の分析を進めた。また、フランス政府が1940年代に派遣した地理学調査に従事したパリ在住の人物が所蔵している写真資料を検証した。さらに、20世紀後半にこの地域で調査を行い、当時の森林や野生動物の生息状況について重要な情報を保持している米国在住の研究者数人に対し、研究協力者を米国に派遣してインタビューを試みた。ギニア共和国における現地調査については、大規模な反政府デモの影響による治安の悪化を考慮し、やむなく20年度に先送りした。いっぽうで、調査村周辺の精密な衛星写真(QuickBird写真)の解析を集中的に行った。現地で行った精霊の森内部の樹木の配置図をこの写真上に落とし、精密な配置図を描き、樹種ごとの分布や密度を計算した。これらの作業によって浮かび上がった、小森林パッチとしての精霊の森の植生分布を、近隣の調査地での調査結果と比較し、植生地理学的な位置づけをおこなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 霊長類学にとっての人間=ヒト問題:野生チンパンジー研究からの視点2007

    • 著者名/発表者名
      山越 言
    • 学会等名
      第23回日本霊長類学会大会
    • 発表場所
      彦根市、滋賀県立大学
    • 年月日
      2007-07-16

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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