ルビジウム原子のボース凝縮体を光双極子ポテンシャルを用いて輸送し、アトムチップや光格子にロードするための真空装置および光源を開発した。真空チャンバーはボース凝縮体を生成するメインチャンバーと、ボース凝縮体を輸送するサイエンスチャンバーに分れており、メインチャンバーの真空度は10^<-11> torr以下を実現した。原子の磁気光学トラップへのローディングはメインチャンバーへの磁場の影響の少ないスピンフリップ型ゼーマン減速器を採用し、通常の磁場増加型ゼーマン減速器と同様の性能(最終速度20m/sで10^<11> atoms/s)を得た。また、波長1.06μmの半導体励起固体レーザーの出力(200mW)をファイバー増幅器で10Wまで増幅し、シリンドリカルレンズを用いて容積の大きい光双極子ポテンシャルを形成し、磁気光学トラップされた原子を10^6個光トラップすることに成功した。
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