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2008 年度 実績報告書

生物由来物質の地球化学的指標から読み取る生物大量絶滅期の地球環境変動

研究課題

研究課題/領域番号 18684032
研究機関筑波大学

研究代表者

丸岡 照幸  筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (80400646)

キーワード地球化学 / 環境変動 / 生物大量絶滅 / 同位体 / 質量分析 / 安定同位体 / 酸性雨
研究概要

1. 硫黄向位体比測定の最適化 : 連続フロー型安定同位体質量分析において問題となる直前に測定した試料の影響(メモリー効果)を低減するための方法を確立した。特にガス分離するために設置するカラムの条件設定が重要であることがわかった。この結果は質量分析学会同位体比部会において発表した。また、データをまとめて国際誌に投稿予定である。
2. 炭酸塩置換態硫酸イオンの硫黄同位体比分析 : 古環境を読み取る指標となる炭酸塩を構造的に置換した硫酸イオンの抽出において、他の成分を除去するための前処理法がいくつか報告されている。どの前処理を用いるのが的確か不明であるので、共通の試料に対して異なる前処理を使って抽出した硫酸の硫黄同位体比分析を行い比較した。次亜塩素酸を用いた酸化処理を前処理法に使う方法では、置換態として集めた硫酸の硫黄同位体比は数permil程度のばらつきを生じることが分かった。この方法を使うのは適切ではないと結論付けることができた。
3. シンクロトロン放射光蛍光X線分析 : 白亜紀一第三紀境界に相当する粘土層にはイリジウムが濃縮しているが、その担体は不明である。これまでの研究において、化学操作を含んだ全岩分析により硫化鉱物・有機物に存在する可能性が示唆されているが、実際にどこに存在するのか不明であった。放射光を利用した蛍光X線分析によって1粒子ごとの分析を行った。現在のところは硫化鉱物にはlrは見出せていない。
4. 多重ガンマ線分析装置による微量元素分析 : 白亜紀-第三紀境界粘土層のlr分析を中心に行った。露頭ごとにlr濃度にばらつきを見出した。これと他の微量元素濃度を組み合わせることで、lrの担体に制約を加えることができた

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Reply to the comment on"Arsenic release from biotite into a Holocene groundwater aquifer in Bangladesh" by Hossain M. Anawar. and Martin Mihaljevic2009

    • 著者名/発表者名
      Ashraf A. Seddique, Harue Masuda, Muneki Mitamura, Keiji Shinoda, Takamoto Okudaira, Toshiro Yamanaka, Takaaki ltai, Teruyuki Maruoka, 他2名
    • 雑誌名

      ApPlied Geochemistry 24

      ページ: 486-490

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 連続フロー型質量分析計による固体試料の炭素・硫黄同位体比分析 : 高精度分析のための改善点2008

    • 著者名/発表者名
      丸岡照幸
    • 雑誌名

      地球化学 42

      ページ: 201-216

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Geological Structure of an Arsenic-Contaminated Aquifer at Sonargaon, Bangladesh2008

    • 著者名/発表者名
      Muneki Mitamura, Harue Masuda, Taka-aki Itai, Takaharu Minowa, Teruyuki Maruoka, 他6名
    • 雑誌名

      Journal of Geology 116

      ページ: 288-302

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hydrological and geochemical constraints on the mechanism of formation of arsenic contaminated groundwater in,Sonargaon, Bangladesh2008

    • 著者名/発表者名
      Takaaki Itaia, Harue Masudab, Ashraf A. Seddiquec, Muneki Mitamura, Teruyuki Maruoka, 他8名
    • 雑誌名

      Applied Geochemistr 23

      ページ: 3155-3176

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Arsenic release from biotite into a Holocene groundwater aquifer in Bangladesh2008

    • 著者名/発表者名
      Ashraf A. Seddique, Harue Masuda, Muneki Mitamura, Keiji Shinoda, Toshiro Yamanaka, Takaaki Itai, Teruyuki Maruoka, 他3名
    • 雑誌名

      Applied Geochemistry 23

      ページ: 2236-2248

    • 査読あり
  • [学会発表] 連続フロー型質量分析計による硫黄同位体比測定におけるメモリー効果の低減2008

    • 著者名/発表者名
      丸岡照幸
    • 学会等名
      日本質量分析学会、同位体比部会
    • 発表場所
      愛知県民の森
    • 年月日
      20081105-07
  • [学会発表] 炭酸塩構造置換態硫酸の硫黄同位体比分析2008

    • 著者名/発表者名
      丸岡照幸, 鈴木紀充
    • 学会等名
      日本地球化学会年会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2008-09-18

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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