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2006 年度 実績報告書

先進量子放射光源のための高周波電子銃の高性能化新方式

研究課題

研究課題/領域番号 18686010
研究機関京都大学

研究代表者

増田 開  京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (80303907)

キーワード電子加速器 / 高周波電子銃 / 逆流電子 / 高周波三極管構造 / テラヘルツ・赤外光源
研究概要

本研究の目的は,熱陰極型高周波電子銃における唯一にして最大の欠点を独自の新規方式(高周波印加制御電極付き=三極管型)により解決し,もって,小型経済的,高機能,高出力なテラヘルツ・赤外領域の新規光源の実現と新たな光科学研究領域の開拓に寄与することにある.そのため,本研究期間内においては,この新方式による高輝度電子ビーム生成の大幅な長パルス化の実証,すなわち,既設高周波電子銃に対して制御電極付陰極を設計・製作し,既設高周波電源の最長パルス長(10μsec)までの長パルス化と,更なる長パルスの運転の可能性と限界とを明らかにすることを目標としている.そのため,本年度は以下の項目を実施した.
1.テストベンチの製作:高周波電子銃への設置に先立って,制御電極付陰極単体での高周波印加試験を行うための高真空テストベンチを製作した.
2.高周波電力分岐供給系の整備:主電源からの電力分岐,位相・波高値の遠隔制御系を構成する高周波部品を購入した.また,これらを順次組立調整し,動作試験を行った.
3.制御電極付き陰極の設計:必要な計算機能力の増強を行って広範なパラメータでの最適化設計を可能とし,研究代表者の開発した粒子シミュレーションを用いて,三極管構造熱陰極を設計した.その結果,出力ビーム特性の劣化無しに,逆流電子の約9割の大幅削減が期待できることが判明した.
4.制御電極付き陰極プロトタイプの製作・基本動作試験:制御電極付陰極プロトタイプをテストベンチに設置して,テストベンチの真空排気性能や高周波電力供給系などの基本動作試験を行い,所期の性能を確認した.また,試験結果なども考慮しながら,上記3の設計を進め,高周波電子銃に設置可能な実用レベル機の設計を完了した.また,この設計に基づき,電子銃マウントとの接続性など詳細設計に着手し,次年度前半の製作を予定している.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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