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2006 年度 実績報告書

単層カーボンナノチューブの初期核生成・成長・バンドル形成過程のマルチスケール解析

研究課題

研究課題/領域番号 18686017
研究機関東京大学

研究代表者

澁田 靖  東京大学, 大学院工学系研究科, 助手 (90401124)

キーワードナノチューブ・フラーレン / 分子動力学法 / マルチスケール解析
研究概要

本研究では,単層カーボンナノチューブ(SWNT)の初期核生成・成長過程を,第一原理計算,古典分子動力学(MD)法,およびモンテカルロ(MC)法を用いたマルチスケール解析手法を確立することを目的としている.平成18年度は,MD計算により,触媒金属クラスターと炭素との相互作用について系統的に計算を行い,具体的に,鉄,コバルト,ニッケルクラスターと炭素間とのエネルギーを求め,MC法に必要な情報を系統的に抽出した.この結果を,雑誌「Chemical Physics Letter」で発表した.
また,海外共同研究者のケンブリッジ大学材料科学科講師Dr.James ElliottがSWNT生成過程のMC計算のコードを作成し,上記で得られた物性情報を用いて,テスト計算をし,コードが正しく動くことまで確認できた.この打ち合わせは,普段はメールを用いて行っているが,平成18年9月にケンブリッジ大学を訪問し,集中的に議論を重ねることで,計画初年度のうちにMC計算部分の骨格を完成することができた.
これと平行して,MDレベルでも触媒金属クラスターと炭素原子との相互作用について検討した.具体的に,基板に担持された触媒金属クラスターに関して,基板との相互作用がSWNT生成過程に及ぼす影響について詳細に検討した.これらの結果を,「日本機械学会論文集」及び,「Chemical Physics Letter」で発表した.
上記の研究結果を得るためには,負荷の大きい長時間計算が必要だったが平成18年度に購入・増設した,並列計算機クラスターを有効に活用することにより,当初の予定より進んだ結果を得ることができ,これらの機器の購入が妥当であったと考える.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] A Molecular dynamics study of the effect of a substrate on catalytic metal clusters in nucleation process of single-walled carbon nanotubes2007

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Shibuta, Shigeo Maruyama
    • 雑誌名

      Chemical Physics Letter 437

      ページ: 218-223

  • [雑誌論文] 基板上の金属粒子からの単層カーボンナノチューブ生成の分子動力学法シミュレーション2006

    • 著者名/発表者名
      澁田靖, 丸山茂夫
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集(B編) 72巻772号

      ページ: 2519-2523

  • [雑誌論文] A Molecular dynamics study of the carbon-catalyst interaction energy for multi-scale modelling of single wall carbon nanotube growth2006

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Shibuta, James A.Elliott
    • 雑誌名

      Chemical Physics Letter 427

      ページ: 365-370

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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