研究課題
(背景)反芻動物のルーメン内セルロース分解を効率化するためには、その分子メカニズムについて詳細に理解する必要がある。本研究ではルーメン内でセルロース分解をするタンパク質およびその遣伝子を同定するため、ルーメンからセルロース結合性タンパク質CBPSを直接分離・同定した。本年度は下記の項目について実施した。(方法)(1)CBPsのモノクロナール抗体の作成(2)CBPsモノクロナール抗体の評価ルーメン内植物繊維付着性細菌DNAの分離・精製とその遺伝子ライブラリーの作成(結果)ルーメンから分離されたCBPsを抗原にして、マウスに免疫し、CBPSに対するモノクロナール抗体を作製した。約100株のハイブリドーマがGBPSに対する抗体産生をしたので、該当株の培養上清の保存および細胞の保存を行った。この100株のハイブリドーマの培養上清をルーメン内容物をもちいて免疫組織化学的手法で評価している。さらにルーメン内植物繊維付着性細菌の分離とその遺伝子ライブラリーの作成をおこなった。モノクロナール抗体を用いたスクリーニングを考慮し、大腸菌でのタンパク質発現を可能とするLamdaZAPベクターに繊維付着菌ゲノムをライゲーションした。ルーメン内植物繊維付着性細菌DNAを評価するために、バクテリア16SrDNA領域をPCRし、TAクローニング後、シーケンスを行ったが、既知のセルロース分解菌と相同性の高い配列が存在した。
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Biosci. Biotechnol. Biochem. 71
ページ: 2577-2580
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