研究課題
「皮膚が場所により違うのは、真皮線維芽細胞という間葉系由来細胞が、最外層に存在する表皮細胞やメラノサイトに影響を及ぼすから」という独創的観点から多数の研究成果を揚げた。表皮のみを効率良く採取する方法を編み出し公表するなど、難治性皮膚潰瘍や皮膚がんに関する論文で、研究課題の再生医療を臨床応用する論文を発表した。基礎研穿においては、「ヒト成人においても、上皮間葉系相互作用(真皮線維芽細胞がその上にある上皮系細胞に与える作用)により部位特異性(皮膚のさまざまな部位で性質が異なること)を決定付けていること」を実証してきた。手のひら・足のうらの皮膚は、分厚い皮膚で外からの刺激に強い・毛が無い・色素が薄いという3つの特徴がある。表皮細胞(FAsEBJ)に及ぼすDickkopfl(DKK1)の影響をマイクロアレイによる解析を含めた分子生物学的手法を用いて更に詳しく調べた。手のひら・足のうらの真皮線維芽細胞で発現が高いDKKIが、メラノサイトの機能を抑えるだけでなく、表皮細胞のメラニン取り込み能を抑制すると同時に、重層化を促進している結果を得ることが出来た。また皮膚がん発症には部位特異性があり、露光部に多く、紫外線の影響を受けているものが多い。ヒト皮膚に関して色調を司る因子(紫外線や部位特異的なサイトカインの発現様式)の研究にも従事し、成果を上げた。またマウス毛包形成におけるDKK1を含めたWnt系、Shh系、Bmp系の相互作用も調べDKK1が制御するb-カテニン系の重要性を調べた。
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