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2006 年度 実績報告書

家族性乳癌原因遺伝子の多様なDNA修復能の解析による新規分子標的の探索

研究課題

研究課題/領域番号 18689032
研究機関東北大学

研究代表者

千葉 奈津子  東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (50361192)

キーワード癌 / BRCA1 / DNA修復
研究概要

家族性乳癌原因遺伝子BRCA1は重要な癌抑制遺伝子で、胚細胞変異による卵巣癌発症リスクは約40%、乳癌発症リスクは約65%とされ、散発性癌に比較し若年発症で、両側乳癌や多臓器重複癌の頻度が高い。BRCA 1は、転写制御、 DNA修復、細胞周期制御、クロマチンリモデリングなどの細胞内の多様な機構に関与するとされるが、癌抑制遺伝子としてDNA修復に関する機能が特に注目されている。本研究は、BRCA1のDNA修復能に関する詳紬な解析により、乳癌、卵巣癌の発症機構の解明、新たな治療薬となる分子標的の探索、さらには乳癌、卵巣癌の予防法解明にも寄与することを目標としている。
共焦点レーザー顕微鏡を用いて、レーザーを細胞核の一部に照射し、線量を増加させることにより、DNA単鎖切断、二重鎖切断、塩基損傷などのさまざまなDNA損傷を作成し、それぞれの損傷に対するBRCA1の集積と解離をリアルタイムで解析した。その中で、 DNA二重鎖切断への集積をBRCA1の各種欠失変異体を用いて解析したところ、BRCA1のN末端とC末端がその集積に重要であることが分かった。また、DNA修復タンパク欠失細胞を用いて、その集積を観察したところ、それぞれ別のタンパクに依存して集積することが分かった。
また、これまでの研究過程で、BRCA1のわずか100アミノ酸の断片のみで、核内のDNA障害部位に集積する能力があることがリアルタイム解析で明らかにしている。この断片の機能を解析するため、tagを付加したタンパクを大量調整し、複合タンパク体を精製するために、この断片を安定発現する細胞作製し、現在大量培養を行っている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Weekly paclitaxel療法が奏効した食道原発悪性黒色腫の1例2006

    • 著者名/発表者名
      角道祐一
    • 雑誌名

      癌と化学療法 33・7

      ページ: 969-972

  • [雑誌論文] A dose escalation study of docetaxel and nedaplatin in patients with relapsed or refractory squamous cell carcinoma of the esophagus pretreated using cisplatin, 5-fluorouracil and radiation2006

    • 著者名/発表者名
      Takashi Yoshioka
    • 雑誌名

      International Journal of Clinical Oncology 11・6

      ページ: 454-460

  • [図書] 阻害剤活用ハンドブック2006

    • 著者名/発表者名
      秋山徹
    • 総ページ数
      468
    • 出版者
      羊土社

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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