研究課題
これまでスケルトン並列プログラミングにおいてはリストのような規則的なデータ構造のみが対象とされてきた。これに対して、我々はより一般的なデータ構造である木構造に対する並列スケルトンの提案とそれらの最適化に関して研究を進めた。まず、二分木に対する研究成果を拡張し、薔薇木(Rose Trees)として定式化される一般の構造を持つ木に対する並列スケルトンを定式化し、これらが効率良く並列に計算できることを国際雑誌Parallel Computingにて発表した。また、使用される演算子の性質に基づき、二分木に対する並列スケルトンプログラムを導出する手法を提案した。提案した手法は演算子の性質の証明以外は自動化しやすいものであり、並列スケルトンによるコードを生成するシステムのプロトタイプも作成した。これらの成果は、国際会議ACM SPAA2006などにて発表した。スケルトン並列プログラミングに関する理論をもとに、我々は並列スケルトンライブラリSkeToを作成してきた。我々の並列スケルトンライブラリは、木構造のサポートや融合変換に基づく最適化機構などの特徴を持つ。平成18年度においては、特に上記の理論に関する研究をもとに、木構造に対する並列スケルトンライブラリの拡張を行なってきた。さらに、並列スケルトンライブラリSkeToについて、国際会議Infbscale 2006にて発表を行った。その他の内容について進めた研究については、国際会議EuroParや国内のワークショップなどで発表を行つた。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (8件)
第9回プログラムおよびプログラミング言語ワークショップ(PPL2007)、カテゴリ1、2007年3月8-10日
ページ: 125-139
第9回プログラムおよびプログラミング言語ワークショップ(PPL2007)、カテゴリ2、2007年3月8-10日
ページ: 123
ページ: 124
Parallel Computing Vol.32,No.7-8
ページ: 590-603
First International Conference on Scalable Information Systems(InfoScale2006),Hong Kong, May 29-June 1,2006
18th ACM Symposium on Parallelism in Algorithms and Architectures(SPAA2006), Cambridge, MA, USA, July 30-August 2, ACM Press
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European Conference on Parallel Computing (EuroPar2006), Dresden, Germany, August 29-September 2, LNCS 4128, Springer 4128
ページ: 605-614
The 2nd DIKU-IST Joint Workshop on Foundations of Software, Technical Report no.06/07,Dept.of Computer Science, University of Copenhagen No.06/07