研究概要 |
本研究の目的は、WEBオントロジ情報を用いた新しい型システムの基礎研究を行うことである。我々は、新たにオブジェクト指向スクリプト言語をベースとしたKonoha言語の設計と開発を行った。Konoha言語の特徴は、プログラミング言語の基本型(int,String等)の意味論をオントロジ情報を用いて拡張し、オブジェクトの同値関係や包摂関係を意味推論可能にする点である。これにより、例えば華氏のデータが入力されても、摂氏のデータで処理をしたい場合、プログラミング言語処理系が自動的に変換を行うことができる。我々は、ユビキタスアプリケーションへの応用を想定に入れ、組み込みシステム上での実装検証を行った。また、実行前に変換を行う意味コンパイラ技術を開発し、現在実用化されているオブジェクト指向スクリプティング言語と比較しても同等以上の性能を達成した。開発された研究成果は、オープンソース製品として公開とれ、多くのユーザによって利用されている。
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