研究概要 |
多数の計算機・リソースを1つの仮想的な超高性能計算機として利用するグリッド計算が注目され, 病気治療法の発見や治療薬の発見などに成果を挙げている. 複雑なシステムのふるまいを調べる手段として重要なものにパラメータ・スウィープがある. パラメータ・スウィープの応用分野には進化ロボティクス, バイオインフォマティクス, オペレージョンズ・リサーチ, ネットワークシミュレーション, 電気CAD, 経済モデリング, ビジネスプロセスシミュレーションなどがある. 研究代表者はこれまでパラメータスウィープ型のアプリケーションを対象として計算グリッドの余剩計算力を効率よく利用するスケジューリングアルゴリズムに関する研究を行ってきた. 本研究は研究代表者が開発済みの理論性能がほぼ最適なグリッドスケジューリングアルゴリズムを実装したグリッド計算基盤ソフトウェアを開発し, その基盤上でパラメータスウィープ型の重要な応用問題を解くことにより, 開発したスケジューリングアルゴリズムの実用化とその実用性の評価を行うことを目的としている. 今年度は, これまでに開発したグリッドミドルウェアの性能検証実験を進化戦略の分野の計算を応用対象として行った.
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