研究概要 |
平成19年度は,主に以下の1,2に従って研究を進めた. (1)ユビキタスネットワークにおけるサービス競合検出アルゴリズムの開発 平成18年度に提案した,ユビキタスネットワークのモデル化手法,および,サービス競合の定式化に基づき,実際のサービス競合を検出するアルゴリズムの開発を行った.サービスの静的なモデルのみを用いて検出するオフライン検出と,サービスの実行時に発生した競合のみを検出するオンライン検出の2通りの検出アルゴリズムを提案した.提案したオフライン検出手法に関しては次世代ビル管理システムへ,また,オンライン検出手法に関してはホームネットワークシステムへ,それぞれ適用実験を行い,提案手法の有効性を確認した. (2)サービス競合解消方式の検討 (1)で検出したサービス競合を,解消するための方式の検討を行った.競合を性質付けるいくつかの要因を洗い出し,競合解消への適用可能性を調べた.調査の結果,サービス間の優先順位・デバイス操作間の優先順位によって,ホームネットワークにおける典型的なサービス競合の多くを解消できることがわかった.提案解消方式を実際のホームネットワークシステム上に実装し,提案手法が有効であることを実験によって確認した. 上記(1),(2)および関連する成果を,英文雑誌論文2編,国際会議5編,研究会論文6編にまとめて発表した.
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