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2006 年度 実績報告書

なめらかな粒度の情報を扱うユビキタス・インタフェースの研究

研究課題

研究課題/領域番号 18700128
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

塚田 浩二  独立行政法人産業技術総合研究所, 情報技術研究部門, 研究員 (20415714)

キーワードユビキタス / ユーザ・インタフェース / アンビエント / なめらか
研究概要

本研究では,モバイル/ユビキタス環境において,アンビエント情報から詳細情報まで,なめらかな粒度の情報を傍受/操作できる新しいインタフェース技法の構築を目指し,「なめらかな粒度の情報を伝える傘型情報提示機構:PhantomParasol」と,「日常的な動作で情報の粒度を制御するインタフェース技法:AfterTouch」を提案した.
PhantomParasolは,複数のLEDアレイとジャイロセンサ,およびマイコンから構成される傘型情報提示機構である.傘をさした状態では上から淡い光が降るようなアンビエント情報を,くるりまわした状態ではグラフィカルな詳細情報を提示するといったなめらかな粒度の情報提示機構を実現する.
AfterTouchは,ID認識装置とさまざまなセンサを組み合わせて,IDを認識した後にユーザの日常的な動作(押す,まわす・・・etc)を続けて行うことで,単機能のIDシステムから複雑な操作へと,情報の粒度をなめらかに切り替えられる入力インタフェース群である.日常生活の場面に応じて,適切な追加操作は異なるため,複数のAfterTouchデバイスを提案した.その一つ,Touch&Downは,RFIDリーダーと圧力センサを組み合わせたシステムであり,RFIDタグ(カード)を置いて,それを押し込むことで,単純なIDシステムを拡張するアプローチである.たとえば,現在のEdyなどの電子マネーシステムは1bitの入力装置であり,カードを置くまでは何が起こるかわからず,気づけば課金されていた,という状況が起こりうる.Touch&Downを利用すれば,Edyを置くと課金金額のプレビューを行い,そのまま押し込むことで課金を完了するシステムを構築できる.こうした操作は,印鑑を紙に当てて押し込むという一般的なメタファを用いて,ユーザの意思確認のプロセスを追加できるため,より直感的で使いやすい認証機構として機能すると考えられる.
今後は,これらの成果を基盤としつつ,なめらかな粒度の情報提示/操作に着目したさまざまなユビキタス・インタフェースについて随時模索し,提案/試作を行う.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件) 産業財産権 (2件)

  • [雑誌論文] PhantomParasol : a parasol-type display transitioning from ambient to detailed2006

    • 著者名/発表者名
      Tsukada, K., Masui, T.
    • 雑誌名

      Adjunct Proceedings of Pervasive2006

      ページ: 97-101

  • [雑誌論文] AfterTouch : 日常的な動作とIDシステムの相補的拡張2006

    • 著者名/発表者名
      塚田浩二, 増井俊之
    • 雑誌名

      インタラクション2006論文集

      ページ: 53-54

  • [雑誌論文] PhantomParasol : なめらかな粒度の情報を伝える傘型情報提示機構2005

    • 著者名/発表者名
      塚田浩二, 増井俊之
    • 雑誌名

      WISS2005論文集

      ページ: 57-62

  • [産業財産権] 個人識別ユーザインタフェース装置2006

    • 発明者名
      塚田浩二
    • 権利者名
      産業技術総合研究所
    • 産業財産権番号
      2006-055580
    • 出願年月日
      2006-03-01
  • [産業財産権] 傘型残像ディスプレイ装置2005

    • 発明者名
      塚田浩二
    • 権利者名
      産業技術総合研究所
    • 産業財産権番号
      2005-351549
    • 出願年月日
      2005-12-06

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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