研究課題
1.トポロジー保存型膨張・収縮による複数物体認識の研究(アルゴリズム設計)トポロジー保存型膨張・収縮アルゴリズムの研究に当たって、方向性の指定・テンプレート形状が特徴量の保存に大きな影響を及ぼす。開発にあたってC++言語によるセルオートマトンシミュレータMcellを使用し、アルゴリズムの評価を行った。セルオートマトンアルゴリズムにおいて、最近接状態のみを考慮し、8近傍と4近傍のみで実現可能なトポロジー保存型ルールを作成した。両者ともに2テンプレートのみでの実行が可能である。前者は処理速度重視、後者は回路化した場合の配線数に有利である。テンプレートのわずかな変更のみで細線化・トポロジー保存膨張/収縮・ボロノイ線図の処理が容易に行えることを確認した。複数の物体から任意物体の切出し・追跡アルゴリズムを作成した。物体形状に合わせたウィンドウの形成に際し、トポロジー保存型収縮を適用する。物体の痕跡を基準に物体画像に合わせた膨張ルールを痕跡に適用することで、物体形状に完全合致するウィンドウ形成手法を作成することができた。2.CMOSイメージセンサ上での近傍演算処理の実現CMOSイメージセンサをアナログメモリとみなして、センサ上で演算する手法を実現し、センサチップを開発した。上記LSIでは、PS(プログラマブル・シーケンサ)を用いて演算部の制御を容易にする。相互作用ルールを実現する演算器のスイッチングを、PS用の命令として定義することで外部から容易な制御が可能であり、かつ、製作したLSIの評価・デバッグをシンプルにすることができた。センサの蓄積時間と演算機能により複数の平滑化画像の大規模並列演算が可能となった。
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