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2008 年度 実績報告書

非定常音源モデルに基づく高品位音声合成システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18700171
研究機関電気通信大学

研究代表者

野村 英之  電気通信大学, 電気通信学部, 助教 (90334763)

キーワード非定常声門流れ / ゆらぎ / 変動係数 / HNR / 非対称声門 / 喉頭疾患
研究概要

より自然性を有する音声合成システム開発として, 音源にゆらぎを考慮することを検討することを目的とし, 本年度は, 非定常音源の解析, 及び評価を行った. 特に左右の声帯の特性が非対称な場合に生成される音声のゆらぎを検討し, 合成音の音源開発の基礎データ取得, および喉頭疾患解析の基礎検討を行った.
提案したモデルは, 声帯を特徴付けるパラメータとして, 「声帯の力学的パラメータ(密度, 弾性率, 粘性率)」, 「声帯の形状(声帯の厚さ, 深さ, 及び喉頭中心からの距離)」の6種類で制御される. これら6種類のパラメータを変化させた, 声帯音源モデルとする. 特に左右のパラメータが非対称になるような条件でモデル化, 及び数値シミュレーションを行い, 声帯の非対称性と生成音のゆらぎの関係を検討した.
平成19年度に開発したゆらぎ評価プログラムを用いて, シミュレーションにより得られた生成音の, 基本周波数, 振幅, 及び波形ゆらぎを評価した. 評価の結果, 声門の非対称性が増加することで, 生成音に含まれるいずれのゆらぎも増加する結果であった.
また, 被験者より収録した音声に含まれるゆらぎと比較を行ったところ, 対称声帯モデルによるシミュレーション音声のゆらぎとほぼ一致したが, 非対称性の増加と共に収録音声のゆらぎの範囲より大きなゆらぎとなった. このことから, 提案した声帯音源数値もモデルが喉頭疾患の評価へも応用できることを示した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Fluctuations in pressure wave within the larynx2009

    • 著者名/発表者名
      H. Nomura and T. Funada
    • 雑誌名

      Acosut. Sci. & Tech 30

      ページ: 55-58

    • 査読あり
  • [学会発表] A numerical analysis of fluctuations in pressure wave within the larynx using two-dimensional asymmetrical vocal folds model2008

    • 著者名/発表者名
      H. Nomura, T. Kamakura, and T. Funada
    • 学会等名
      Acoustics '08
    • 発表場所
      Paris, France
    • 年月日
      2008-07-01

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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