• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

複数台カメラの統合を用いた広域多車線道路環境での交通計測に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18700184
研究機関熊本大学

研究代表者

胡 振程  熊本大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (30372783)

キーワード多視点映像統合 / 広域交通流計測 / カメラネットワーク / 車種識別 / 遮蔽問題
研究概要

近年,自動車の社会問題の対策として,道路を走行中の運転者に対し,道路情報,交通情報,沿線情報などを提供するシステムが実用化されつつある。そこで,広域道路交通状況をリアルタイムに収集・解析することは次世代高度道路交通システム(ITS)の構築において不可欠な要素技術である。現在の道路交通情報センサの中で,一般的に使用されているものは,超音波式,ループコイル式および光式である。これらは安定で高信頼性を持つが道路の代表的な区間に設置し,局所的な情報を取得するものであるため,空間的な広がりを持った情報を取得することができず,追跡のような高度な処理ができない。また,新設や変更も容易ではない。一方,画像を利用した道路情報の収集が実現されれば,落下物や事故,避走といった様々な空間的な道路情報も取得することができ,利便性が高い。しかし,従来の画像処理手法では,ほとんど単眼によるもので,カメラの設置位置や方向によって,車両同士の遮蔽(オクルージョン)問題が生じてしまい,計測精度が悪くなる。更に,カメラ1台ずつ独自に監視計測タスクを果していて,カメラ同士の間で計測データの共用またはハンドリングができないため,広域時間と空間で連続的な交通情報を得られず,運転者および交通/道路管理者により正確な道路交通情報を与えられない。
本研究では,広域大規模道路監視カメラネットワークを知的に統合することによって,次世代道路交通計測システムの構築に関する基盤技術を研究開発する。その一環として,本稿では,複数台カメラのデータ統合を用いて広域多車線道路環境での交通計測手法を提案する。また,対象物を連続的に監視するために,広域に散布される監視カメラを「クラスター」「グループ」と「ネットワーク」という3レベルに分解し,効率良く情報をハンドリングできる知能型道路交通監視システムの構成を提案する。カメラクラスターの各カメラから計測されたデータを同一空間に統合する必要があるため,本研究では,確率フュージョンマップ(PFM : Probability Fusion Map)の概念を提案して、複数台カメラのデータ統合を用いて従来の道路交通計測方式では困難である車両同士の重なり問題と車両3次元形状計測問題を解決する。様々の路上実験より本研究の有効性が示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Vehicle Detection Using Probability Fusion Maps Generated by a Multi-Camera Systems2007

    • 著者名/発表者名
      Francisco Lamosa, Zhencheng Hu, Keiichi Uchimura
    • 雑誌名

      Proceedings of The International Workshop on Advanced Image Technology (IWAIT2007) (CD-ROM)

  • [雑誌論文] 多視点交通流制御のための改良型AMF影除去法2007

    • 著者名/発表者名
      長塚由紀, 王臣豪, 胡振程, 内村圭一
    • 雑誌名

      第21回熊本県産学官技術交流会講演論文集 Vol1.,No.1

      ページ: 110-111

  • [雑誌論文] 3D Vehicle Detection and Measurements from Multiple Viewpoints for Automatic Traffic Monitoring (Accepted)2007

    • 著者名/発表者名
      Zhencheng Hu, Chenhao Wang, Francisco Lamosa, Keiichi Uchimura
    • 雑誌名

      Proceedings of ITS Canada Annual Conference and General Meeting (ACGM 2007) (CD-ROM)

  • [雑誌論文] 多視点映像情報統合による広域道路交通監視システムの構築(平成18年度情報処理学会ITS研究会優秀論文賞受賞)2006

    • 著者名/発表者名
      胡 振程, Francisco Lamosa, 後藤 靖史, 中山 順博, 内村 圭一
    • 雑誌名

      情報処理学会ITS研究会研究報告 2006-ITS-25

      ページ: 41-47

  • [雑誌論文] マルチカメラの統合による交通流計測2006

    • 著者名/発表者名
      中山 順博, 胡 振程, 後藤 靖史, Francisco Lamosa, 内村 圭一
    • 雑誌名

      画像の認識・理解シンポジウム (MIRU2006) 論文集 (CD-ROM)

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi