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2006 年度 実績報告書

PVDFフィルムの圧電効果および焦電効果を融合した多機能触覚センシング

研究課題

研究課題/領域番号 18700191
研究機関八代工業高等専門学校

研究代表者

湯治 準一郎  八代工業高等専門学校, 情報電子工学科, 講師 (80332104)

キーワード触覚センサ / PVDFフィルム / 皮膚感覚 / 圧覚 / 温冷覚 / 多機能センシング
研究概要

高分子圧電フィルムとして様々な優れた特徴を有するPVDFフィルムの圧電効果と焦電効果を融合することにより,複数の皮膚感覚情報(接触圧,温度変化,振動,環境温湿度等)を取得する多機能触覚センサ素子の開発,特性評価および対象物の特徴認識を目的とする.
本研究で用いるPVDFフィルムは,圧電効果および焦電効果を有する高分子フィルムであり,柔軟性,加工性,耐衝撃性,耐高圧性,耐水性等の優れた特徴を有している.また,ひずみや温度の変化速度に反応して電荷を発生する微分型のセンサ材料として,これまで様々なところで使用されている.平成18年度は,この特徴,性質を活かし,(1)静的な接触圧および(2)対象物との温度差情報を取得するためのセンシング手法の検討および検証実験を行った.
本研究では,両側に電極フィルムが施されたPVDFフィルムと銅板電極でスポンジを挟む構造の触覚センサ(面積1cm^2)を試作した.本センサは,銅板電極とPVDFフィルムの表面側電極に10kHzの正弦波電圧を印加することで,接触圧によるスポンジの静電容量変化をPVDFフィルム両端の電圧変化として取得する.また,対象物とセンサの温度差をPVDFフィルムの焦電効果によって発生する電圧変化として取得する.これら二つの電圧変化信号をバンドパスフィルタとローパスフィルタで分離して取り出すことにより,PVDFフィルムから得られる一つの電圧信号から接触圧と温度差情報を取得する方法を提案する.
小型荷重測定器を用いた静荷重特性および温度の異なるアルミ板を接触させることで電圧の時間応答特性より,接触圧は電圧の実効値変化,温度差情報は時間応答のピーク値を測定することでそれぞれ個々の情報に分離することを実験的に検証した,平成18年度の目標である(1)静的な接触圧および(2)対象物との温度差情報を取得するための新しいセンシング手法の有効性は示された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] A PVDF Tactile Sensor for Static Contact Force and Contact Temperature2006

    • 著者名/発表者名
      Jun-ichiro YUJI
    • 雑誌名

      Proceedings of The 5th IEEE Conference on Sensors BP2-M3 (CD-ROM)

      ページ: 738-741

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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