研究概要 |
医療をターゲットとして, 高精度な診療予測を行うためには, 高精細な撮像デバイスを用いることが好ましいが, 高精細化を進めた場合, デバイスのS/N比から考えると体への侵襲度が高くなるというトレードオフが存在する. そのためには侵襲が低い撮像デバイスを用いて, 画像を再構成する必要がある. そのような高精細な画像を用いて医療診断支援を行う場合には, 高次元の情報空間から情報を抽出する必要があるため, 本年度はアプリケーションよりのアプローチを行い, 様々な認識を行うようなシステムを用いて認識評価を行った. 画像の一部を切り出すセグメンテーション問題や, 画像に撮像されている腫瘤や陰影から, 病態の推定を行うエンジンの開発を行い一定の成果を上げたと考えられる. 特に病態の推定には, ガボールフィルタのようなローカルフィルタと, その出力値を非線形処理して得られる一種のコンボリューションネットのような構造を導入し, その開発エンジンに当てている. このコンボリューションネットのような多層方式の非線形ニューラルネットワークは人の行っている情報処理との関連性から今後の発展にも期待ができる分野であり, 医学と工学の融合分野として発展していくことが期待出来ると考えられる.
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