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2006 年度 実績報告書

問題解決場面における獲得知識利用メカニズムの理解

研究課題

研究課題/領域番号 18700251
研究機関北星学園大学

研究代表者

石川 悟  北星学園大学, 文学部, 講師 (30344477)

キーワード問題解決 / 計算モデル / 行動解析 / 学習 / 認知発達
研究概要

今年度の研究実績は以下の通りである,
(1)ヒト幼児の行動解析
ヒト幼児が如何に新奇な場面において既存の知識を用いているか,TVゲーム課題(おにごっこ)における行動記録の解析とその認知過程の推定をおこなった.推定される認知過程はポテンシャル法とDP法を組みあわせた計算モデルにより実装し,幼児の行動を再現できるモデルのパラメータを求めた.その結果,幼児は発達に応じて,行動決定に用いる外環境の情報,および行動決定過程そのものを変化させることが示唆された.
(2)幼児における問題解決
ヒト幼児における問題解決過程を扱える実験/調査場面の環境・状況の準備・検討をおこなった,「問題箱」等の人工的な場面の検討と合わせて,折り紙作成場面について検討した.折り紙作成場面は完成までの折り手順を複数に分割でき,それぞれの折り手順と折り上がり形状には特定の関係が存在する.この折り手順を如何に獲得し新奇な折り紙作品作成に用いるか,幼児の行動の記録法,および作成可能な折り紙作品について検討した.
(3)問題解決を導く認知処理モデルの構築
獲得した知識をいかに新奇課題に利用するか,その計算処理機構を実装するため,FPCモデルを参考にした行動決定過程の計算モデル化について検討した.複数の既存の知識を有する時,ア)どの知識を新奇問題に対してあてはめ使用するか,イ)そのあてはめが適切であったかどうか如何に評価するか,この2点について,これまで人工知能等の研究で用いられたBDIその他の手法,ならびにトップダウンとボトムアップの両方の過程により行動決定が可能になるモデルを想定することにより,実装に当たりどのような問題点が生じうるか,シミュレーションと実機実験の実施に向けたけんとうをおこなった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 幼児の注意配分のモデルベース推定の試み : 鬼ごっこゲームを題材として2007

    • 著者名/発表者名
      坂本寛之, 石川 悟, 大森隆司
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 Vol.106 No.538

      ページ: 77-82

  • [雑誌論文] 人の動的プランニング過程の計算モデル化の試み2006

    • 著者名/発表者名
      佐藤敦史, 石川 悟, 大森隆司
    • 雑誌名

      日本認知科学会第23回大会発表論文集

      ページ: 324-325

  • [雑誌論文] 計算モデルを用いた幼児の行動決定過程の推定と特徴分類2006

    • 著者名/発表者名
      石川 悟
    • 雑誌名

      日本認知科学会第23回大会発表論文集

      ページ: 466

  • [雑誌論文] 折り紙作成場面における幼児の問題解決 : 予備的検討2006

    • 著者名/発表者名
      石川 悟
    • 雑誌名

      日本心理学会第70回大会発表論文集

      ページ: 616

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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