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2007 年度 実績報告書

重水素交換情報を利用した精度の高い蛋白質同定怯の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18700291
研究機関東京医科大学

研究代表者

川上 隆雄  東京医科大学, 医学部, 准教授 (40366117)

キーワードプロテオーム / 質量分析 / H / D交換 / 質量シフト / 蛋白質の同定 / LC-MS / MS / プロダクトイオンスペクトル / ペプチド混合物
研究概要

生体由来の目的の試料から蛋白質を同定する工程は、生物科学研究において必須のステップである。現在では、質量分析法(MS)と配列データベース検索を組み合わせた方法論がほぼ確立しており、基礎研究ばかりでなく、臨床マーカー探索などの応用分野にも利用されている。この方法論の適用に際しては、検索結果の中に含まれる多くの偽陽性ヒットの取り扱いと、最低一個のペプチド割り当てから同定の信頼性を確保することが重要な課題である。
本研究は、軽水素/重水素(H/D)交換反応によるペプチド分子の質量シフト、および質量シフト値を蛋白質同定の評価基準として導入することをおもな目的とした.
本年度は,昨年度までに確立した交換反応条件を液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析(LC-MS/MS)に適用することを試みた.重水(D_2O)中の重水素(D)の逆交換を抑えるため,溶媒ボトルを開放したまま溶媒に対して高純度ヘリウムガスを連続注入する装置を自作した.また,H/D交換情報を用いるデータベース検索アルゴリズムの開発は,次回以降の研究計画に残された.
プロテオミクスをはじめとする生体高分子の網羅的解析の手段として,MSがおおいに活用されている.装置の質量分解能と精度の向上はいずれの分野においても重要な課題であり,これまでに国内外問わず多くの優れた機種が研究者の手に渡ってきた.本研究の目的のひとつは,上位機種に頼らずに測定方法の改良によって装置の性能を最大限に引き出すことであった.申請者は,このアプローチが研究全体の費用対効果の側面からみても意義があると考えている.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Proteomic analysis of stage I primary lung adenocarcinoma aimed at individualization of postoperative therapy2008

    • 著者名/発表者名
      Junichi, Maeda, et. al.
    • 雑誌名

      British Journal of Cancer 98

      ページ: 596-603

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Personalized medicine and proteomics Lessons from non-small cell lung cancer2007

    • 著者名/発表者名
      Gyorgy Marko-Varga, et. al.
    • 雑誌名

      Journal of Proteome Research 6

      ページ: 2925-2935

    • 査読あり
  • [学会発表] Alteration of the amino acid sequence information according to protein knowledge2007

    • 著者名/発表者名
      Harunobu, Yunokawa, et. al.
    • 学会等名
      55th ASMS Conference on Mass Spectrometry and Allied Topics (第55回米国質量学会年会)
    • 発表場所
      インディアナポリス(米)
    • 年月日
      20070603-07
  • [学会発表] 質量分析より取得されるプロテオーム情報の高精度化2007

    • 著者名/発表者名
      川上隆雄, 他
    • 学会等名
      第3回日本臨床プロテオーム研究会
    • 発表場所
      新宿(東京都)
    • 年月日
      2007-04-28
  • [図書] Mascot-蛋白質/プロテオーム解析における質量分析データと配列データベースの照合-、「改訂第2版バイオデータベースとウェブツールの手取り足取り活用法」、中村保一・石川淳・礒合敦・平川美夏・坊農秀雅 編集2007

    • 著者名/発表者名
      川上隆雄 (分担執筆)
    • 総ページ数
      188-199
    • 出版者
      羊土社

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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