早稲田大学スポーツ科学部に導入された磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging (MRI))システムには機能的磁気共鳴画像法(functional MRI(fMRI))を用いた実験およびデータ解析のための環境がなかったので、本年度は実験環境およびデータ解析環境を整備した。まずfMRI撮像シークエンスの選択とパラメータの設定を行い、fMR正画像を撮像できるようにした。次にT1画像撮像シークエンスの選択・パラメータの設定を行い、fMRIデータ解析および脳活動領域の解剖学的部位同定に用いる形態画像の撮像を可能にした。また組織内の水の拡散運動の情報をとらえる拡散強調画像法のシークエンスを購入・導入した後、撮像シークエンスの選択とパラメータの設定を行った。これにより脳の中の神経線維走行を描出するために必要な拡散テンソル画像法(Diffusion Tensor Imaging (DTI))の撮像が可能になった。さらに、実験を行う際被験者に視覚刺激・聴覚刺激を提示するために用いる視聴覚刺激装置を導入した。この視覚刺激装置を制御するPCと接続し、設定を行った。このPCに刺激提示用ソフトウェアE-Primeを導入し、被験者に視聴覚刺激を提示できるように設定した。MRI操作用コンソールにデータ保存用大型ハードディスクを繋いだPCを接続し、データ転送用アプリケーションプログラムをインストール、設定した。これによりMRI操作用コンソールから実験データを取り出し、外部のPCにより解析することが可能になった。データ解析用PCを購入し、データ解析用ソフトウェアMATLAB7.1を購入、SPM2と共にインストールし、データ解析ができるように設定した。
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