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2006 年度 実績報告書

神経損傷後における遺伝子発現制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18700367
研究機関大阪市立大学

研究代表者

中込 咲綾  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (60423894)

キーワード神経損傷 / 転写因子 / ATF3 / 末梢神経再生 / 運動ニューロン / 遺伝子発現制御
研究概要

神経損傷後は様々な遺伝子の発現が活性化或いは不活性化される。特に末梢神経損傷時は細胞死を防ぎ、神経軸索を再生するための遺伝子群が発現上昇し、一方シナプス伝達などに関わる遺伝子群は一時的に抑制される。この統合的な遺伝子発現制御は神経の再生・機能回復に必須のプロセスである。この遺伝子発現制御機構の分子メカニズムを解明するため、我々は神経損傷特異的転写因子ATF3に着目し解析を行った。
ATF3下流遺伝子を同定するためマイクロアレイを用いた解析を行った結果、細胞死を回避する機能を持つTranslationaly controlled tumor protein(TCTP1)、軸索進展に関与すると考えられるLigand of Numb Protein X(LNX)などをはじめ複数の遺伝子がATF3によって発現制御を受ける遺伝子として同定された。ATF3下流で神経再生を促進するための遺伝子群が複数活性化されていることが示唆された。
また、転写因子は互いに結合しホモダイマー、或いはヘテロダイマーとして働くことが多いことから、ATF3結合タンパクを同定するため免疫沈降法さらにTOF-MASを用いた解析を行った。その結果、ATF3結合タンパクとして新たにZinc Fingerドメインを持つ転写因子が同定された。この遺伝子は神経損傷後ATF3同様発現上昇していることもわかった。このZinc FingerタンパクがATF3とヘテロダイマーを形成し、神経損傷後の遺伝子発現制御に関わる可能性が示唆された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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