研究課題
本研究では、小動物での生体内での新規細胞ラベリングの手法を確立するため、(1)遺伝学的にゲノム改変した手法による恒常的な細胞ラベリング手法の開発、および(2)MRI装置内での連続光による簡便な蛍光観察を目指した。本年度は、それぞれについて以下のとおり研究を進めた.(1)については、光・MRI応答性分子プローブを用いた細胞ラベル化手法の開発するにあたり、レンチウイルスにより、外部から投与する常磁性物質を細胞内でトラップするための分子を、恒常的に発現できるような系を確立することを目指し、蛍光たんぱく質遺伝子をレンチウイルスにとり、グリオーマ細胞に投与した。この系では、すくなくとも1ヶ月にわたり蛍光たんぱく質を発現していた.(2)については、7T高磁場MR装置内で細胞レベルでの蛍光画像を取得するため、モデル動物ヘファイバーを用いて近赤外領域の波長(700〜1020nm)の刺激光を伝送するシステムを一部構築した。構成パーツは、すべて非磁性にすることはできなかったため、ブレッドボード上に光学系を配置することで、磁石から任意の位置に簡便に配置できるようになった。さらに、光の伝送および取得を、MRIの撮像と同期して行うため、データ取得用のDAQシステムは、高磁場7T MRI装置がSun上のプログラムで動作しているため、LabVIEW(National Instruments社)を用いた自作プログラム上からMRI装置との信号同期を取ることで、one-line上でのマルチモーダルイメージングを可能にするシステムを構築した。
すべて 2006
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