• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

神経難病に対するリハビリテーション効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18700454
研究機関群馬大学

研究代表者

和田 直樹  群馬大学, 医学部, 助教 (40306204)

キーワード神経難病 / リハビリテーション
研究概要

脊髄小脳変性症の運動障害についての解析と、リハビリテーションの効果を、歩行解析、動作解析計測機器を用いて定量的に評価し、有効なリハビリテーションの方法を検討することを目的とした研究を行った。【目的】脊髄小脳変性症は、失調を中心とする障害が緩徐進行し、患者のADLを低下させる。治療として、TRHや反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)、リハビリテーション(以下リハ)が施行されるが、その効果についての定量的な評価は少ない。今回の研究は、rTMSとリハの併用効果を定量的に評価することを目的とした。【対象】脊髄小脳変性症患者10名(男性8名、女性2名、49~72歳、平均61.2±7.3歳、LCCA5名、SCA-64名、MSA-OPCA1名)を対象とした。骨関節疾患や脳血管障害、その他神経筋疾患など歩行に影響を及ぼす合併症のある例は除外した。【方法】3週間の入院期間中に、対象患者に対しrTMSを計15回施行し、期間中に平行してバランス、歩行、協調動作を中心としたリハを施行した。治療の前後で、International Co-operative Ataxia Rating Scale (ICARS) による失調の評価と、重心動揺計での測定、三次元動作解析装置(Vicon)にて歩行解析を実施した。治療前後の平均値の差をWilcoxon符号付順位検定で比較した。【結果】治療後は、重心動揺計での測定では有意な改善はみられなかったが、ICARSのスコア(P<0.01)および、歩行解析にて頭部と体幹のマーカーの動揺(P<0.01)、歩隔(P<0.05)で、有意な改善を認めた。【結論】脊髄小脳変性症の失調症状に対して、rTMSとリハの併用は、特に動的なバランスの改善に有効と考えられた。この結果は2008年リハビリテーション医学会学術会議にて報告を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] パーキンソン病に対する片側視床下核刺激術の3次元動作解析を用いた定量的効果判定2008

    • 著者名/発表者名
      風間健、和田直樹、本徳浩二、宮城島孝昭、河内英行、渡辺克成、高橋章夫、平戸政史、好本裕平
    • 学会等名
      日本脳神経外科学会総会
    • 発表場所
      岩手県民会館
    • 年月日
      2008-10-02
  • [学会発表] 三次元動作解析システムを用いた人工股関節置換術後の歩行時体幹バランスの改善についての検討2008

    • 著者名/発表者名
      常起忠、白倉賢二、佐藤直樹、宗宮真、和田直樹、清水透、岡邨興一
    • 学会等名
      日本運動器リハビリテーション学会
    • 発表場所
      日本科学未来館
    • 年月日
      2008-07-12
  • [学会発表] 新鮮前後十字靱帯複合損傷膝に対する保存療法2008

    • 著者名/発表者名
      白倉賢二、清水透、和田直樹、宗宮真、田澤昌之、常起忠、木村雅史
    • 学会等名
      日本運動器リハビリテーション学会
    • 発表場所
      日本科学未来館
    • 年月日
      2008-07-12
  • [学会発表] 脊髄小脳変性症に対する反復磁気刺激療法とリハビリテーションの併用効果の検討2008

    • 著者名/発表者名
      和田直樹、宗宮真、白倉賢二
    • 学会等名
      日本リハビリテーション医学会学術集会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2008-06-04

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi