研究概要 |
平成18年度は,感圧導電性編物による(1)体圧分布計測システムの開発を行い,また(2)FSAマットを購入し,開発したシステムの検証実験を試みた. (1)本システムは(1)感圧導電性編物センサマット,(2)信号処理ユニット,(3)インターフェースにより構成され,(1)センサマット(編物)上の圧力計測部(感圧部)の四方に電極を縫い付け,圧力による感圧部の電位変化を取得する.センサマットの開発・製作は編物開発元である黒田商事と共同で行い,糸の素材,番手,編み方などにっいて検討を重ね,最適と思われる組み合わせについて検討した.さらに製作したマットにより,数週間に渡って就寝時の体動の検知が可能であることを確認した.(2)編物は組成が不均一で繊維同士の接触も不安定であるため,信号はノイズが大きく,感圧箇所ごとにゲインも異なることから,各計測部のレンジの調整、信号増幅およびフィルター処理を考慮した信号処理ユニットを製作した.また,(3)ユーザインターフェースとして,市販のFSA等の体圧分布表示ソフトウェアを参考に,信号のキャリブレーション,デジタルフィルタ,等圧線表示等の機能を有するアプリケーションを作成した. また,以上の結果を昨年度,北信越学生会第36回学生員卒業研究発表講演会にて発表し,また関連の論文として,感圧導電性編物による装着型デバイスの研究成果を日本機械学会誌C編Vol.73 No.726に発表した.
|