自律神経系への適切なノイズ刺激パターンを検証した。ノイズ刺激を与えるための機械刺激の時系列パターンを構築するために、C言語(Linux上)により作成した。それを信号発生器に入力し、作成した時系列パターンが機械的刺激として現れるか、を確認した。 構築した機械的刺激法により自律神経系に及ぼす時系列パターンを模索した。すなわち、椅座位安静にて、指先に機械的振動刺激法により力学的刺激を10分間与え、その間の心電図R-R間隔(心拍変動)およびFinaprcs血圧計によりbeat-by-beatの血圧変動を測定した。力学的刺激は以下の4パターンとし、いずれの刺激パターンが自律神経系指標に変調をもたらすか検討した。(1)ホワイトノイズ、(2)1/fノイズ、(3)0.1Hz(交感神経由来の心拍変動と考えられている)、(4)0.25Hz(副交感神経由来の心拍変動と考えられている)。その結果、周期的刺激(3および4)に比べ非周期的刺激(1および2)が、心拍変動および血圧変動に変化をもたらした。この結果より、動的な系列の力学的刺激が自律神経系へ変調を来すことが明らかとなった。 19年度は、本実験で明らかとなった力学的刺激を基に力調節能力に及ぼす自律神経活動の影響を秋からにする。
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