本研究の初年度である平成18年度においては、まず、研究代表者が、平成18年の7月(於:広島大学)と8月(於:弘前大学)にそれぞれ国内研究会を開催し、本研究の全体構想の提示およびプラトンにおける教養教育と身体についでの研究発表を行った〔第一回および第二回国内研究会・参加者:木庭康樹(広島大学)、高根信吾(富士常葉大学)、河野清司(中京女子体育大学)〕。 また、平成18年の7月(於:箱根静雲荘)には、韓国釜山大学の権氏らとともに日韓の体育哲学およびスポーツ哲学の現状について意見交換を行い、日韓における「体育」と「スポーツ」の概念的混同やスポーツによる国際交流の重要性などを再確認することができた〔第一回海外研究会・参加者:木庭康樹(広島大学)、高根信吾(富士常葉大学)〕。 さらに、平成19年3月(於:アテネオスカー本テル)には、オックスフォード・ブレイスノーズ大学のT.K.ヨハンセン氏(平成17年10月〜平成19年10月までギリシャに在外研究中)に対して、本研究の全体構想を提示し、プラトン・アリストテレスの身体論に関する論文発表を行い、同氏と古代ギリシアにおける身体論研究について意見交換を行つた〔第二回海外研究会・参加者:木庭康樹(広島大学)、高根信吾(富士常葉大学)。そして、同年3月には、アテネ、デルフィ、オリーンピア、カランバカそれぞれにおいて、古代ギリシア競技に関する史跡・博物館の調査および研究資料の蒐集を行った。そして、ギリシャでの研究調査の結果、古代ギリシア競技に関する調査資料および研究資料を充実させることができた。 なお、そのほかの研究業績どして、本年度の科研費補助金の助成による学術論文「プラトンの運動競技諭序説-スポーツ概念のギリシア的把握-」を1編公表することができた。
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