本科研費研究の二年目である平成19年度は、まず、研究代表者が、平成19年9月の第58回日本体育学会(於:神戸大学)において、「身体論への多元的アプローチ(1)身体論の系譜学」(体育哲学専門分科会企画A)と題したシンポジウムを企画・運営し、さらに、自らもその演者の一人として「身体論の淵源:古典期ギリシアの身体論-プラトンを中心に-」というテーマで研究発表および意見交換を行い、哲学的身体論の歴史的系譜やスポーツにおけるポジティブな身体認識を明らかにした〔司会:佐藤臣彦(筑波大学)、演者:木庭康樹・(広島大学)、樋口聡(広島大学)、山口一郎(東洋大学)〕。 また、平成19年の11月には、華南師範大学の周愛光氏らとともに海外研究会(於:華南師範大学)を開催し、さらに、同時期に行われた国際研究集会(THE 3rd INTERNATIONAL FORUM OF SPORT-FOR-ALL)において、研究代表者が、「社会体育と身体性」というテーマで研究発表を行い、ギリシア哲学の観点から国家社会における体育の理念とその理想的な身体像を明らかにした〔第一回海外研究会・参加者:佐藤臣彦(筑波大学)、樋口聡、(広島大学)、新保淳(静岡大学)、木庭康樹(広島大学)、周愛光(華南師範大学)ほか〕 なお、そのほかの研究業績として、本年度の科研な費補助金の助成による学術論文「プラトン哲学におけるエウエクシアーとは何か?-ギュムナスティケーが目指すべき身体の状態について-」等を3編公表することができた。
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