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2006 年度 実績報告書

冒険教育プログラムの質的研究ー生涯発達に及ぼす心理的プロセスの検討ー

研究課題

研究課題/領域番号 18700499
研究機関びわこ成蹊スポーツ大学

研究代表者

伊原 久美子  びわこ成蹊スポーツ大学, スポーツ科学部, 助手 (40387965)

キーワード野外教育 / 冒険教育 / 心理的影響 / 効果検証
研究概要

【研究目的と研究方法】
冒険教育プログラム参加者の心理的プロセスを明らかにするために,本年度はプログラム体験者が受けた心理的影響を明らかにすることを目的とした.17年間の冒険教育プログラムの実績を有する日本アウトワード・バウンド・スクール(以下,「OBS」)の体験者646名に対して郵送により調査を依頼し,そのうち回答のあった109名を対象とした.対象者の現在の平均年齢は34.5歳,参加当時の平均年齢は27.3歳であった.調査内容はOBSで15年間プログラム企画・指導に携わるスタッフが項目を抽出し,筆者と討議しながら作成した.項目の内容はOBS体験の影響について,変化をうけた内容やその活動,また,現在まで続く変化などである.回答は4段階評定で行った.分析方法は各項目の単純集計および参加時の年齢<12〜25歳(低年齢),26〜57歳(高年齢)>,コース期間<3〜7日(短期),10〜21日(長期)>の2つに関してはt検定を実施した.
【結果と考察】
"これまでのあなたの人生で,OBS体験はどの程度の影響がありましたか?"の質問に対して「とても大きな影響を与えたと感じる」は24.8%,「かなり影響を与えたと感じる」は35.8%,「ある程度は」は38.5%であった.次に,"あなたは,コース後,自分自身にどんな変化がありましたか?"に対しては「野外活動が好きになった」の平均得点が3.19,「やればできると思えるようになった」が3.16,「挑戦意欲が高まった」が3.16,「自分の改善すべきところがわかった」が3.16,「自分自身を受け入れることができるようになった」が3.03で高得点であった.また"どのような活動や場面が,自分の変化に影響を与えましたか?"に対しては「登山(1泊2日以上)」が3.45,「自転車(1泊2日以上)」が3.44,「沢登り」が3.43で高得点であった。参加時の年齢の比較では,年齢が若いほど「やればできると思えるようになった」や「挑戦意欲」が有意に高く,コース期間の比較では,長期ほど「これまでの人生でOBS体験は影響があった」や「積極性が増した」が有意に高いことが明らかとなった.以上のことから,OBSコース体験は、参加者の人生に影響を及ぼしていることが明らかとなった.また,その場面は自然を用いた遠征型のダイナミックな活動で想起されている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 過去17年間の日本アウトワード・バウンド・スクールコース実践の効果検証2006

    • 著者名/発表者名
      伊原久美子, 飯田稔, 佐藤知行, 木谷尚史
    • 雑誌名

      日本野外教育学会 第9回大会 プログラム・研究発表抄録集

      ページ: 28-29

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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