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2007 年度 実績報告書

食物抗原の腸管吸収性とアレルギー誘発能に及ぼす加工・調理の影響

研究課題

研究課題/領域番号 18700594
研究機関名古屋学芸大学

研究代表者

山田 千佳子  名古屋学芸大学, 管理栄養学部, 助教 (30351216)

キーワード食品 / タンパク質 / 食物アレルギー
研究概要

食餌性タンパク質の消化性および腸管吸収性と食物アレルギー誘発性との関連を明らかにすることを目的として、卵白の主要アレルゲンであるオボアルブミン(OVA)とリゾチーム(LY)の消化性および腸管吸収性について調べ、比較した。
OVAおよびLYのin vitroでの消化性を解析した結果、完全には分解されず、未分解の状態で残存した。また、20mgのOVA、LYをマウスに胃内投与し、30分後に門脈血および消化管内容物を採取した。消化管内容物中のOVAおよびLYはイムノブロットにより検出し、小腸内の残存量を阻害ELISA法で定量した。その結果、OVAは5匹中3匹、LYは全てのマウスの小腸内から検出され、その残存量についてもOVAは0.05-3.73mgだったのに対してLYは0.10-0.98mgと差が見られ、消化性が異なっていた。また、門脈血清中の各タンパク質をイムノブロットにより検出した結果、OVAは5匹中2匹、LYは全てのマウスから検出され、吸収性についても差が見られた。さらに、麻酔下で開腹したマウスの十二指腸内に各タンパク質溶液を直接投与後(4mg/mouse)、0-10分後に採取した門脈血中の各タンパク質を定量し、吸収時問、吸収量を比較した。その結果、OVAは十二指腸投与5分後に最も血中濃度が上昇したが、LYは5-10分にかけて血中から検出された。しかし吸収量に差はなかった。
今年度の研究成果から、タンパク質によって消化性および吸収性が異なることが明らかとなり、この差がアレルギー誘発性に何らかの影響を及ぼしている可能性が示唆された。さらに、これらのタンパク質の加工・調理にともなう消化性および吸収性の変化を調べる上での基盤となるデータが得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 卵白アレルゲンの消化・吸収性に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      牧野仁美、山田千佳子、間崎剛、和泉秀彦
    • 学会等名
      日本家政学会中部支部第52回(平成19年度)大会
    • 発表場所
      名古屋学芸大学(愛知)
    • 年月日
      2007-09-15
  • [学会発表] 食餌性タンパク質抗原の消化性および腸管吸収性2007

    • 著者名/発表者名
      山田千佳子、加藤保子、松田幹、和泉秀彦
    • 学会等名
      第61回日本栄養・食糧学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都)
    • 年月日
      2007-05-19

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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