研究概要 |
従来のアノテーションシステムは,どれもWebページを特定のサイズで固定的に表示し,そのサイズの上に透明のレイヤを設けてアノテーション情報を記載する方法をとっている.この場合,表示サイズを変えるとアノテーションがずれて意味をなさなくなるという問題がある. 本研究は,アノテーション情報を固定的なサイズの中のイメージとしてとらえるのではなく,教材中のどの段落内のどの文宇の位置かという情報として記録し,教材が更新された場合は,更新後の教材について改めて書き込み位置の段落と段落内文字を類推して,更新後の教材に追随する. (1)書き込みの種類を検討 e-Learning教材に書き込む情報として,どのような種類の情報を対象とするかの検討を,実際の様々な教材について検討して決定する.考えられる書き込みとしては,文字へのマーキング,メモとして文字の挿入,数式の挿入,グラフィックの挿入に加え,音声等をメモとして挿入すること等が考えられる.また,検討に際しては,現在インターネット大学院・大学で学んでいる200名を超える学生にアンケート調査を行う. (2)ユーザ管理,共有方法の検討 学生の書き込みは,サーバで管理する.この書き込みは学生毎に管理されるとともに,学生が許可することで他の学生にも書き込み情報を提供し,情報の共有も可能とする.さらに,教官が全学生を対象に補足的にメモを書き込むこともあり得る.このような書き込みのユーザ管理,共有管理を効率よく行う方法を,データベース技術の利用を中心に検討する.
|