研究概要 |
本研究の目的は,フォークソノミを知識共有と探求学習により適応させることである.そこで,フォークソノミに知識を断片化させない仕組みを実現するため,これまでのタグに依存したフォークソノミを拡張し,関連する項目間にリンク関係を持たせた新しいフォークソノミを提案した. 平成19年度は,フォークソノミの知識共有と探求学習への活用事例となるソーシャル年表システムの設計と開発を中心に研究を行った.ソーシャル年表システムは,歴史の流れをつかむための学習年表を学習者が容易に作成できるものである.学習者は,1つの事象の詳細な解説を書く必要はなく,事象に関する記述のあるウェブページを関連付ければよい.このとき,複数の学習者が同じページを各学習年表の事象と関連付けることで,年表間につながりが得られる.我々は,事象へのウェブページの関連付けを容易にするために,年表作成システムとソーシャルブックマークシステムとが連動するインタフェースを構築し,これをソーシャル年表システムとした.連携するソーシャルブックーフクシステムは,前年度に設計・開発したリンクによるフォークソノミが実装されたものにも置き換えられる. また,平成19年度の研究成果の公開として,関連する国内・海外の学会等で発表した.さらに,本研究の成果を紹介するため,開発中のソーシャル年表システムをウェブ上に公開している.公開しているシステムは,ユーザ登録すれば誰でも利用可能になっている。
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