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2008 年度 実績報告書

関東平野を縦断する中央構造線活断層帯の分布と活動特性に関する地形学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18700681
研究機関広島大学

研究代表者

後藤 秀昭  広島大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (40323183)

キーワード活断層 / 中央構造線 / 関東平野 / 地形学 / 地理情報システム / 綾瀬川断層
研究概要

本研究は, これまで主に縦ずれ断層として報告されてきた平井断層, 櫛引断層, 神川断層, 江南断層, 綾瀬川断層などの活断層を横ずれ変位に注目するとともに, 四国の中央構造線活断層帯と比較しながら再検討し, その分布や連続性, 変位様式, 横ずれの平均変位速度を検討しようとするものである。
今年度, 関東平野では, 綾瀬川断層の地形・地質学的な調査を行い, 横ずれ変位の具体的な証拠を収集した。従来の研究で指摘されてきた北東落ちの綾瀬川断層の南東部延長には, 大宮面を南西側落ちに変位させる断層崖が延びていることが昨年度の研究で新たに明らかとなった。このような変位センスの変化や段丘開析谷, 段丘崖の変位から横ずれ変位していることは確実と考えられる。今年度は,これらの変位地形を高精度に測量し, その変位量を明らかにするとともに, ハンドオーガーを用いてその地下構造を明らかにした。大宮面を構成する常磐粘土の分布高度が断層を挟んで異なること, これを覆う河成堆積物およびローム層にも高度差があることが明らかとなった。
一方, 四国の中央構造線では, 合理的な地形発達を検討することで, 活断層の変位速度を地形学的な手法を用いて明らかにした。具体的には, 池田断層では最終氷期に形成された段丘崖のずれを指標にし, 岡村断層では最終氷期に形成された扇状地面の形態を復元することを通して, 約2万年間の平均変位速度が約5〜7mm/年であることを明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 活断層の分布はどのようにして認定されるのか-地形発達を論理的によみとく2009

    • 著者名/発表者名
      後藤秀昭
    • 雑誌名

      科学 79-2

      ページ: 195-198

  • [雑誌論文] 活断層に対する理解を深めるためのアナグリフの利用2009

    • 著者名/発表者名
      後藤秀昭・中田高
    • 雑誌名

      活断層研究 30(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 空中レーザー計測による活断層変位地形の把握と変位量復元の試み2008

    • 著者名/発表者名
      中田高・隈元崇・奥村晃史・後藤秀昭・熊原康博・野原壯・里優・岩永昇二
    • 雑誌名

      活断層研究 29

      ページ: 1-13

    • 査読あり
  • [学会発表] Slip Rate Estimates for the Okamura Fault and Ikeda Fault of the Median Tectonic Line active fault zone in Shikoku, Southwest Japan2008

    • 著者名/発表者名
      Hideaki GOTO
    • 学会等名
      American Geophysical Union fall meeting
    • 発表場所
      サンフランシスコ(アメリカ)
    • 年月日
      2008-12-19
  • [図書] 国土地理院技術資料D・1-No.5202008

    • 著者名/発表者名
      後藤秀昭・中田高
    • 総ページ数
      地図2葉, 18
    • 出版者
      1:25000都市圏活断層図岩国断層帯とその周辺「岩国」「下松」および解説書

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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