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2007 年度 実績報告書

炭素-炭素結合の壊裂を伴う新規代謝機構の解明及び代謝物のエストロゲン活性への影響

研究課題

研究課題/領域番号 18710057
研究機関広島国際大学

研究代表者

奥田 勝博  広島国際大学, 薬学部, 助教 (00389115)

キーワード内分泌撹乱化学物質 / 薬物代謝 / 神経保護
研究概要

ビスフェノールA誘導体、エストロゲン活性を有する化合物、さらには環境化学物質をラット肝S9で代謝させ、その抽出物について酵母を用いたレポーターアッセイによるエストロゲン活性の検討を行った。いくつかの化合物において代謝活性化および不活性化が確認され、その中でも4-isopropyl-3-methylphenol及び4-sec-butylpheno1が代謝によって強力なエストロゲン活性を有する化合物へと変換されることを明らかにした。本代謝物はHPLC分析において基質よりも極性の低い化合物であることが確認され、薬物代謝の面でも興味深い結果を示した。更に、質量分析によって、それらの代謝物はそれぞれの基質の2量体であることが示唆された。それによって、これまで我々が発見したビスフェノールA新規代謝物の生成メカニズムは、炭素-炭素結合の開列によってフェノールが脱離し、生成した3級カチオンの2量体化反応によるものであることが強く示唆された。
また、エストラジオールが有する神経保護作用に着目し、エストラジオールおよびエストロゲン活性を有する化合物の神経保護作用を比較検討した。まず、ミトコンドリアの代表的な抗酸化酵素としてMnSODに着目して、化合物添加によるMnSODの誘導を神経芽細胞腫由来SH-SY5Y細胞を用いて検討したが、有意なMnSODタンパク質の発現上昇は観察されなかった。そこで、アポトーシスの実行酵素であるcaspase-3の過酸化水素による誘導に各化合物が与える影響を検討した。その結果、エストラジオール及び、ビスフェノールAの新規代謝物であるMBPがcaspase-3の誘導を抑制することを明らかにした。この抑制はエストロゲン受容体のアンタゴニストであるICI182,780によって阻害される傾向も観察され、一部エストロゲン受容体を介した作用であることも示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Bisphenol A誘導体の代謝活性化の検討及び新規活性代紺物の検索2008

    • 著者名/発表者名
      奥田 勝博
    • 学会等名
      日本薬学会 第128年会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市パシフィコ横浜
    • 年月日
      2008-03-27
  • [学会発表] エストロゲン活性を有する化合物のSH-SY5Y細胞における神経保護効果の検討2008

    • 著者名/発表者名
      矢田部 真紀
    • 学会等名
      日本薬学会 第128年会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市パシフィコ横浜
    • 年月日
      2008-03-27

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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