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2006 年度 実績報告書

ヘテロポリ酸を利用した硝酸イオン除去のための電極開発

研究課題

研究課題/領域番号 18710061
研究機関東京学芸大学

研究代表者

吉永 裕介  東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (60322848)

キーワード環境技術 / 触媒・化学プロセス / ヘテロポリ酸
研究概要

近年世界中で深刻化している地下水汚染の原因物質の1つである硝酸イオンの除去を、還元剤として水素を用いない安全かつクリーンである電気化学的手法を用いて行うための電極触媒の開発に関する研究を行った。新規な電極材料として金属酸化物クラスターであるヘテロポリ酸を選び、本年度は、ヘテロポリ酸の構造や構成元素などの因子が電極の硝酸イオン還元特性に与える影響に関して調査した。代表的な構造であるケギン型のヘテロポリアニオンPW_<12>O_<40>^<3->の骨格の一部をCu, Ni, Fe, Ruで置換した置換型ヘテロポリ酸の合成を行った。また、置換する金属の数を1個および3個と異なるヘテロポリ酸についても合成を行った。合成した置換型ヘテロポリ酸の組成をICPで測定し、置換した金属数が仕込み通りであることを確認した。また、骨格構造をIRにより解析し、各金属導入後も骨格構造が維持されていることを確認した。電極活性試験は、ヘテロポリ酸をpH5の緩衝溶液中に分散させ、グラッシーカーボン電極を作用極に用いてで行った。反応の結果、CuおよびRu置換ヘテロポリアニオンが硝酸イオン還元活性を示し、Cu置換ヘテロポリアニオンでは、硝酸イオン還元に起因する電流が-0.62Vで観測され、最も高い活性を示した。一方、NiおよびFe置換ヘテロポリアニオンでは、アニオン単独では活性を示さなかった。置換した金属の数は還元電位には影響せず、還元電流値のみが変化した。今後、これらの置換型ヘテロポリ酸を用いて修飾した電極の調製を行い、基板電極の金属種や、修飾に用いるヘテロポリ酸の骨格中に置換された金属の種類や数による活性および選択性の違いを明らかにし、硝酸イオン還元活性および選択性の制御を試みる。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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