研究課題
平成18年度に得られた主な成果を以下に示す。(1)高純度のDWNTについて様々な条件(温度及び時間)でフッ素化し、チューブ径や層数へ与える影響などの構造安定性を検討した。SWNTと比べてDWNTは400度までフッ素化に対する構造安定性を示した。これはDWNT特異の二層構造に起因し、酸化安定性と密接な関係を示した。特にXPS及びTEM分析を通して外だけにフッ素がついたので構造的にも二つの層が奇異例に守っている。(2)フッ素化DWNTについて光学特性を評価した。特に分散液を用意し、ラマン、吸収及び蛍光測定の結果は内部の層はフッ素に影響を受けずに選択的に外の層だけに反応することを確認した。外層にフッ素化することによってRBMが消滅し、吸収にも1150と1350nmにも消滅することを確認した。蛍光にも外層及びSWNTがフッ素化によって光学的に不活性になるので内層の蛍光だけ得られる。フッ素化はまたDWNT試料に混じっているSWNTを選択的に除去する方法としても有効である。(3)フッ素化DWNTを熱処理することによって表面制御やバルク的な特性の制御のために非常に有用な手法であることがわかった。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (4件)
Applied Physics Letters 90
ページ: 093125
Solid State Communications 142
ページ: 20-23
Small
Advanced Materials