研究概要 |
1.多角形詰込み問題のバリエーションの1つである多角形ストリップパッキング問題に対するメタ戦略の開発を行った.本研究では,多角形ストリップパッキング問題の核となる部分問題として,与えられた複数の多角形を幅を固定した母材上に重なり度が最小となるように配置する重なり度最小化問題を用いたアプローチを提案した.そして,重なり度最小化問題に対して,ある多角形を水平・垂直方向に交互に繰り返し移動する手続きを用いた誘導局所探索法を提案した.提案解法の性能を評価するため,いくつかの有名なベンチマーク問題例に対して数値実験を行ったところ,これまで知られていた最良の解よりもよい解を発見するなど,大きな成功を収めることができた. 2.素材産業の切出し工程計画に良く現れる1次元資材切出し問題について,原材料の切残し分の総量を最小化するだけではなく,切出し機械のカッター位置再設定に必要な段取り替えの回数や切出された製品を一時的に積み上げて置くオープンスタック空間削減も同時に実現する計画を求めるアルゴリズムの開発を行った. 3.物流においてよく現れるコンテナ詰込み問題について,荷物の充填率だけではなく輸送時におけるコンテナおよび各荷物の安定性を数理モデルとして記述し,メタ戦略を用いたアルゴリズムを開発した.
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