研究概要 |
切出し・詰込み問題は, いくつかの図形を互いに重ならないように与えられた領域内に配置する問題である. この問題は, 長方形詰込み問題, 円詰込み問題, コンテナ詰込み問題, 多角形詰込み問題など, 図形の次元や形状によりさまざまなバリエーションを持ち, 製造業を始めとして多くの分野に応用を持つ実用的な問題であることが知られている. 本年度は, 切出し・詰込み問題に関連する以下の研究に取り組んだ. 1. さまざまな形状や大きさの多角形を長方形の容器に詰め込む多角形詰込み問題に対してメタ戦略に基づく高性能な近似解法を開発した. 提案解法をベンチマーク問題例に適用した結果, いくつかの問題例においてこれまでに知られていた最良解を更新することに成功した. 2. 紙管工業における1次元資材切出し問題について, 原材料切残し総量の最小化だけではなく, 切出し機械のカッター位置再設定に必要な段取り替えの回数および切出された製品を一時的に積み上げるオープンスタックの削減を同時に実現する計画を求める近似解法を開発した. 3. 上記1,2の成果をまとめ, 論文誌, 国際会議, 国内学会・研究会にて発表した.
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