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2008 年度 実績報告書

超大規模な半正定値計画問題に対する効率的な並列計算の実装

研究課題

研究課題/領域番号 18710141
研究機関東京工業大学

研究代表者

山下 真  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教 (20386824)

キーワード応用数学 / ハイパフォーマンス・コンピューティング / 数理最適化 / 並列計算 / 半正定値計画問題
研究概要

数理最適化の分野において、半正定値計画問題はそれ自身が重要な問題として捉えられているだけでなく、組み合わせ最適化や多項式計画問題などの他の最適化問題を解く過程でも子問題として頻出する。さらに、量子化学や構造最適化など、その応用分野も極めて広い。その一方で、多項式最適化などから発生する半正定値計画問題は非常に大規模であり、単体CPUの性能では求解が難しい。
本研究では、主双対内点法を実装したSDPAをベースに、並列ソフトウェアSDPARAを開発している。今年度は、計算ボトルネックのひとつであったSchur補完行列に対して、MUMPSを利用することでSparse Cholesky分解のルーチンをSDPAに実装し、また、関数ライブラリの整理などもあわせて行った。これらの改良によって、多項式計画問題などに対する計算時間が大幅に短縮された。さらに、これらの成果をSDPARAに取り込み、並列計算の予備的な実装を行った。これまでにTSUBAMEなどのPCクラスタで性能を確認しており、既存のソフトウェアを上回る性能をすでに示しているが、計算負荷の均等分散やネットワーク通信量の低減など、更なる改良に十分な情報を収集できた段階である。この改良により、センサーネットワークなど新しい最適化問題にも実用的になることが考えられる。
これらの研究成果の一部は、米国オペレーションズリサーチ学会Informs Annual Meetingで発表を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 最適化ソフトウェアSDPA2008

    • 著者名/発表者名
      中田和秀, など
    • 雑誌名

      応用数理 18

      ページ: 2-14

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Variational calculation of second-order reduced density matrices by strong N-representability conditions and an accurate semidefinite programming solver2008

    • 著者名/発表者名
      Maho Nakata, et. al.
    • 雑誌名

      Journal of Chemical Physics 128

      ページ: 164113

    • 査読あり
  • [学会発表] SDPA : Leading-edge Software for SDP2008

    • 著者名/発表者名
      Makoto Yamashita
    • 学会等名
      Informs Annual Meeting 2009
    • 発表場所
      Washington D C
    • 年月日
      2008-10-14
  • [備考]

    • URL

      http://sdpa.indsys.chuo-u.ac.jp/sdpa/

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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