研究課題
本研究の目的は、標的となるmRNAに特異的に結合するようなカチオンリッチなペプチドと合成siRNAを、リンカーを介して結合させた化合物を設計し、インテリジェンスなDeliveryが可能となるようなシステムの構築である。このmRNAに特異的に結合するようなペプチドは、(株)進化創薬から提供された配列のペプチドを使用し、細胞内に到達するまでは、核酸を分解酵素等からブロックする。また、標的となる構造RNAの近傍においては、このペプチドは構造RNAとの結合力は、10nMでsiRNAとペプチドの静電的な相互作用よりも強いため、siRNAからはずれることにより、siRNAの本来の活性を発現するようなシステムを構築する。最適な分子設計を行うために、結合ペプチドの下流にレポーター遺伝子を導入したプラスミドを構築し、モデル評価系を作成することにより、"ナノスイッチ型siRNA"の簡便な分子設計を可能する。ここで構築するモデル評価系は、レポーター遺伝子の上流にRNA結合ペプチドの認識ステムループを導入することにより、レポーター遺伝子の発現抑制効果により"ナノスイッチ型siRNA"の性能評価を行うものである。評価を行う"ナノスイッチ型siRNA"については、リンカー長やsiRNAの認識配列を複数揃えて、コンビナトリアル合成を行うことにより、精密な構造活性相関を行い、分子設計法の確立を狙う。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 産業財産権 (2件)
Peptide Science
ページ: 209-210
Cell Mol Neurobiol 29
ページ: 309-316
Medicinal Chemistry 4
ページ: 386-391