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2006 年度 実績報告書

分子間相互作用を利用したRNA末端部位標識化試薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18710199
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

小島 直  独立行政法人産業技術総合研究所, ゲノムファクトリー研究部門, 研究員 (30356985)

キーワード核酸 / 遺伝子 / 分子認識 / 合成化学 / 検出
研究概要

DNAアレイ等による遺伝子の網羅的なプロファイリング解析研究では、サンプルの標識化量がmRNAの配列に依存してしまうため、mRNAを定量的に検出することは困難である。またmicroRNAに代表されるnon-coding RNAの解析についても、同様に細胞内存在量変化の解析は困難である。申請者は、上記問題点を克服すべく、蛍光色素などの標識分子によりRNAの配列末端部位のみを選択的に標識化する技術の確立を目標とし、このための新規なRNA末端標識化試薬の開発研究を進めた。
1)標識化試薬の分子設計、およびその化学合成
疎水性相互作用や静電的相互作用など、核酸分子の塩基部、リン酸残基などとの間に働くと予想される分子間相互作用を利用することで、特異的にRNA末端部位を認識して標識化することが可能であると考え、新規標識化試薬の分子設計を行った。今年度は先ず、標識化試薬への疎水性基の導入が標識化効率に及ぼす影響を調べることを目的とし、それぞれ疎水性芳香族基を導入した構造の異なる2種類の新規標識化試薬の化学合成を達成した。さらに検出感度の向上を目的に、RNA標識後に検出シグナルの増幅が可能なビオチンを導入した誘導体の化学合成を行った。
2)モデル配列を用いた標識化試薬の評価
上記により合成した新規化合物についてその標識化効率を検討した。標識化反応には自動合成機により化学合成した短鎖RNAを用い、この短鎖RNAの3'-末端を過ヨウ素酸によりジアルデヒド構造としたものと、合成した標識化試薬を混合して標識化反応を行った。反応の進行はゲル電気泳動、およびHPLC分析により検出し、反応効率、反応速度等を解析した。また現在市販されている標識化試薬を比較として用いた。その結果、合成した新規化合物が、市販品と比べて非常に高い反応性を有していることを見出し、標識化試薬への疎水性基の導入がその標識化効率が大きく向上させることを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Enhanced reactivity of amino-modified oligonucleotides by insertion of aromatic residue2006

    • 著者名/発表者名
      Kojima, N
    • 雑誌名

      Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 16・19

      ページ: 5118-5121

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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